ガタロウと白昼夢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 02:52 UTC 版)
子供の頃、大阪の河内に住んでいた父は、横尾に沼でガタロウ(河童)に引き込まれて死にそうになった話をよくした。泳ぎがさして上手でない父はその沼を犬掻きで泳いでいたところ、いきなり強烈な勢いで足を引っ張られ水中に没した。もがきながら暗い水中で目を開けると緑色のガタロウがいた。横尾はその話しを何度も思い出すのだが、その沼がなぜか横尾自身が通っていた小学校の裏にある鬱蒼たる樹木に囲まれた小さな池になってしまう。父の話を思い出しながら変だなとふと顔を起こすと、父は横尾が捨てられた橋の下のごつごつした岩の上に座り、ガタロウの話をしている。そのうちに、父がいつの間にか実父に変っており、実父が釣りをしている風景が見える。横尾は、これは白昼夢なのだと気付いた。
※この「ガタロウと白昼夢」の解説は、「横尾忠則」の解説の一部です。
「ガタロウと白昼夢」を含む「横尾忠則」の記事については、「横尾忠則」の概要を参照ください。
- ガタロウと白昼夢のページへのリンク