カリニャーノ公とは? わかりやすく解説

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サヴォイア=カリニャーノ家

(カリニャーノ公 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/01 07:26 UTC 版)

サヴォイア=カリニャーノ家の紋章

サヴォイア=カリニャーノ家(サヴォイア=カリニャーノけ、Savoia-Carignano)は、イタリアの上級貴族の家系。1620年にカリニャーノ公Principe di Carignano)の称号を授けられたサヴォイア公子トンマーゾ・フランチェスコに始まるサヴォイア家の分枝で、後に本家を継いでピエモンテ=サルデーニャイタリア王国の王家となった。

歴史

始祖のトンマーゾ・フランチェスコはサヴォイア公カルロ・エマヌエーレ1世とその妻のスペイン王女カタリーナ・ミカエラの末息子として生まれた。

カリニャーノは1418年よりサヴォイア家領の封土となっており、ピエモンテ地方の一部を構成し、トリノからわずか南に20kmの地点に存在した。しかしトンマーゾ・フランチェスコがカリニャーノを分封領として与えられたのはあくまで形式上のことであり、彼は独立領主でもなく、カリニャーノから貢納を受ける権利も認められなかった。その代わり、彼には莫大な世襲財産が分与された。

トンマーゾ・フランチェスコは1625年にブルボン家のソワソン伯ルイの妹マリーと結婚した。ソワソン伯ルイが1641年にリシュリュー枢機卿と争って敗死すると、カリニャーノ家がソワソン伯爵位を受け継いだ。カリニャーノ家の分枝として出たソワソン伯爵家(サヴォワ=ソワソン家)は、ハプスブルク帝国に元帥として仕えた名将プリンツ・オイゲンを輩出した。

1751年、実質的にカリニャーノ公領を治めるサヴォイア家当主のサルデーニャ王カルロ・エマヌエーレ3世は、負債の帳消しのため、ブルボン家のパンティエーヴル公ルイ・ジャン・マリーにカリニャーノを売却した。パンティエーヴル公爵が1793年に死ぬと、カリニャーノはその娘のオルレアン公爵夫人ルイーズ・マリー・アデライードが相続した。しかしフランス革命の騒乱の中で、オルレアン公爵夫人はカリニャーノを含む莫大な個人資産を没収されてしまった。

第4代当主ルイージ・ヴィットーリオの末息子エウジェーニオ・イラリオーネは1781年に貴賤結婚をし、彼とその直系子孫はヴィラフランカ伯(Conte di Villafranca)の称号を与えられて、サヴォイア=ヴィラフランカ家を形成した。またルイージ・ヴィットーリオの五女マリーア・ルイーザはフランス王妃マリー・アントワネットの女官長を務め、ランバル公妃(Princesse de Lamballe)として知られたが、フランス革命に際しては王党派の一員として民衆に虐殺された。

1831年、サヴォイア本家の断絶に伴って第7代当主のカルロ・アルベルトがサルデーニャ王位を継承したことにより、サヴォイア=カリニャーノ家は名実ともに支配者家門となった。

カリニャーノ公(1620年 - 1831年)

1831年、カリニャーノ公はサルデーニャ王位を継承した。

脚注

参考文献

関連項目


カリニャーノ公(1620年 - 1831年)

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サヴォイア=カリニャーノ家」の記事における「カリニャーノ公(1620年 - 1831年)」の解説

トンマーゾ・フランチェスコ(在位1620年 - 1656年エマヌエーレ・フィリベルト在位1656年 - 1709年ヴィットーリオ・アメデーオ1世在位1709年 - 1741年) ルイージ・ヴィットーリオ(在位1741年 - 1778年ヴィットーリオ・アメデーオ2世在位1778年 - 1780年カルロ・エマヌエーレ在位1780年 - 1800年カルロ・アルベルト在位1800年 - 1831年1831年、カリニャーノ公はサルデーニャ王位継承した

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