カニッツァーロ反応とは? わかりやすく解説

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カニッツァーロ反応

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/15 13:12 UTC 版)

カニッツァーロ反応 (Cannizzaro Reaction) は、スタニズラオ・カニッツァーロが発見したアルデヒド不均化反応 (Disproportionation Reaction) である。α位炭素に水素置換基を持たないアルデヒドを塩基性水溶液に入れて加熱するとカルボン酸アルコールが得られる。酸化されるアルデヒドと還元されるアルデヒドが異なる場合は交差カニッツァーロ反応 (Crossed Cannizzaro Reaction) と呼ばれる。

カニッツァーロ反応

歴史

1832年、ドイツヴェーラーリービッヒによってベンズアルデヒドと塩基から安息香酸塩が得られることは知られていた。 1853年、カニッツァーロの追試によってベンジルアルコールも生成されたことが明らかになり,不均化反応であることが判明した[1]

反応機構

塩基によるカルボニル炭素への求核付加反応で反応は開始する。付加体から脱離したヒドリドが別のカルボニル炭素を攻撃することで二分子のアルデヒドがカルボン酸とアルコールに不均化する[2]。水を溶媒とするカニッツァーロ反応では水素が発生するため、ヒドリドが発生していることが支持される。

Reaction mechanism of Cannizzaro reaction

エノラートが発生しない、つまりα位に水素を持たないアルデヒドのみカニッツァーロ反応が進行する。α位に水素を持つアルデヒドの場合、α水素が引き抜かれることでアルドール縮合が進行する。

出典

  1. ^ 『日本大百科全書 ニッポニカ』小学館、2014年。 
  2. ^ FUJINO, Kiyoharu; KOBAYASHI, Junichi; HIGUCHI, Izumi (1972). NIPPON KAGAKU KAISHI (12): 25–31. doi:10.1246/nikkashi.1976.25. ISSN 2185-0925. http://dx.doi.org/10.1246/nikkashi.1972.2292. 

カニッツァーロ反応

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/20 05:16 UTC 版)

スタニズラオ・カニッツァーロ」の記事における「カニッツァーロ反応」の解説

1853年カニッツァーロは、ベンズアルデヒドアルカリ水溶液加え安息香酸ベンジルアルコール得た2 C 6 H 5 C H O + H 2 O ⟶ C 6 H 5 C O O H + C 6 H 5 C H 2 O H {\displaystyle {\rm {2C_{6}H_{5}CHO+H_{2}O\longrightarrow C_{6}H_{5}COOH+C_{6}H_{5}CH_{2}OH}}} 前半部分、すなわち「ベンズアルデヒドアルカリ水溶液加えると、安息香酸生じる」ことは、すでに1832年有機化学創設した2人化学者リービッヒウェーラーによって確認されていた。カニッツァーロ業績は、同時にアルコール生成することつまり不均化反応であると発見したことである。

※この「カニッツァーロ反応」の解説は、「スタニズラオ・カニッツァーロ」の解説の一部です。
「カニッツァーロ反応」を含む「スタニズラオ・カニッツァーロ」の記事については、「スタニズラオ・カニッツァーロ」の概要を参照ください。

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