イエスジャパン現象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/01 14:57 UTC 版)
イエスジャパン現象(イエスジャパンげんしょう)は、韓国において見られる現象。
概要
韓国で左派の大統領が就任して日本製品の不買運動が起きている政権下で、日本への人気が高まっている現象である。この現象は保守の政権と同じく未来を志向しており、日韓の関係を改善させることを望む若者たちによって牽引されている[1]。
コロナ禍が収束してからの韓国では海外旅行を行うことが増加しており、そこでの行き先の一番の人気は日本であった。2023年1月に販売された国際線の航空券の約半分は日本行きであった。韓国では日本からの独立運動の記念日の祝日ですら日本行きの便は人気であった[1]。
イエスジャパン現象というのは、韓国のZ世代において見られている。韓国では日本のアニメや映画が人気となっており、このことからZ世代からの日本に対する印象も変化している。韓国のZ世代では日本の文化のことは歴史のことと分けて考えられている[2]。
韓国というのは手のひらを返すことが多く、以前は歴史問題などから反日であったのが、すぐに親日となるという形で変化を繰り返してきていた。だが現代の韓国は変わってきており、歴史と今を分けて物事を考え始めるようにもなっている[3]。
日本語を学習する韓国人も増加している。2023年12月に韓国で実施された日本語検定の応募者は間近10年で最も多くなっていた。2023年に行われた調査では23万ものサイトを分析したところ、英語を除いて最も多く用いられていた外国語は日本語であった。韓国では日本語の学習者が増加しているのと反対に中国語の学習者が減少している[4]。
2024年4月の記事によると、韓国の街では日本語や日本文化が現れているようになっているとのこと。飲食店の中には、その店内では日本語を用いることとしているというところもあり、日本語での注文や会話が行われている[5]。
2025年8月11日の韓国メディアによると、ノージャパンという日本製品不買運動の雰囲気が消えて、代わりにイエスジャパンがトレンドとなっているとのこと。韓国の街では日本製品を扱う店の開店が相次いで、特に日本のビールの売上が伸びているとのこと[6]。
脚注
- ^ a b “韓国で「イエスジャパン現象」…けん引するのは若者たち、長く続いた「反日疲れ」か”. 読売新聞オンライン (2023年3月17日). 2025年10月1日閲覧。
- ^ 朋子, 菅野 (2023年5月29日). “「ノージャパンからイエスジャパンへ」韓国でのマリオ映画人気でわかった、韓国Z世代の“日本への本音””. 文春オンライン. 2025年10月1日閲覧。
- ^ “韓国が「昔はノージャパン、今はイエスジャパン」の“ちゃぶ台返し”へ…! 「在日3世」の私が驚く「反日、不買」からの“意外な変化”と、ついに「朴槿恵」まで登場した韓国の「大きな変化」”. マネー現代 (2023年11月20日). 2025年10月1日閲覧。
- ^ “韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている”. Newsweek日本版 (2024年4月11日). 2025年10月1日閲覧。
- ^ “情報ライブ ミヤネ屋|記事|読売テレビ”. 情報ライブ ミヤネ屋|読売テレビ. 2025年10月1日閲覧。
- ^ China, Record. “ノージャパンから一転、韓国でイエスジャパン拡散=韓国ネット「日本製品は買わずにいられない」” (日本語). Record China 2025年10月1日閲覧。
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