アンビデント求核剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 22:36 UTC 版)
複数の原子から成る求核剤には、求電子剤との反応点を複数持つものがある。そのような求核剤はアンビデント求核剤 (ambident nucleophile) と呼ばれる。これらが求電子剤と反応するときに位置選択性が現れる。例えばシアネートイオン (NCO-) は炭素求電子剤 (RX) と反応するとき、イソシアネート (R-NCO) を選択的に与える。 RX + NCO- → R-NCO (not R-OCN) 亜硝酸イオン (NO2-) やスルフィン酸イオン (R'SO2-) は、基質や反応系の違いにより反応位置が異なる。 RX + NO2- → R-ONO(亜硝酸エステル)または R-NO2(ニトロ化合物) RX + R'SO2- → R'S(=O)2R(スルホン)または R'S(=O)-OR(スルフィン酸エステル)
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