アリスのような町とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > アリスのような町の意味・解説 

アリスのような町

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/02 18:03 UTC 版)

アリスのような町(ありすのようなまち、A Town Like Alice)は、オーストラリアの作家ネヴィル・シュートの1950年の長編小説。1956年にイギリスで映画化された。

第二次世界大戦中のマレー占領時の民間人捕虜への過酷な行進を描いており、シュートも映画もこれをスマトラ島での史実に基づくとしているが、ネヴィル・シュート財団によると彼に捕虜体験を話したシュートの女友達が徒歩で捕虜を輸送したと勘違いしていただけで、スマトラ島でこのような史実はなかった。ただし、主人公のハーマンが磔刑にされる部分は史実であり、リンガー・エドワーズという実在の人物をモデルにしている。シュートの一番の成功作品だが、日本では自費出版のもののみ流通している状況である[1][2]

あらすじ

英国人女性ジーン・パジェット。彼女は第二次世界大戦中、英領マレーで日本軍の捕虜となる。女・子供は徒歩でマレー中を歩かせられ、弱って次々に命を落とす。それでも、理不尽な行進は続いた。ただ一人、日本軍軍曹だけが彼らに同情を寄せるが、彼も死んでしまい、ジーンが親しくなったオーストラリア人の青年ジョー・ハーマンは、オーストラリア中部にアリス・スプリングスティーンという町がある、いずれ彼女を案内したいと言っていたが、鶏を盗んだ罪で菅谷大尉にはりつけにされて処刑される。

戦後、ジーンは、ジョー・ハーマンが、大尉に救い出されて入院させられ。生きていることを知り、オーストラリアへ向かい。再会する。

日本語訳

  • ネヴィル・シュート『アリスのような町』小積光男 訳. 日本図書刊行会: 近代文芸社 (発売), 2000.3

映画

1956年にイギリスで映画化され、日本では『マレー死の行進 アリスのような町』の邦題で同年に公開された。第二次世界大戦中のマレー占領時の民間人捕虜への虐待を描いたため、日本政府の抗議によりカンヌ国際映画祭への出品が中止された。

スタッフ

  • 監督 - ジャック・リー
  • 脚本 - W・P・リップスコーム

キャスト

DVD

  • 『マレー死の行進 アリスのような町』 EMD-10035 キープ株式会社 ASIN: B008VN7P6A

脚注

  1. ^ 関田涙のブログ
  2. ^ Nevil Shute Foundation Archived 28 July 2010 at the Wayback Machine. Access date 3 October 2009.

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  アリスのような町のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アリスのような町」の関連用語

アリスのような町のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アリスのような町のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアリスのような町 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS