アミガサタケ属とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > アミガサタケ属の意味・解説 

アミガサタケ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/16 07:15 UTC 版)

アミガサタケ属
ポーランドビャウォヴィエジャの森のアミガサタケ
分類
: 菌界 Fungus
: 子嚢菌門 Ascomycota
亜門 : チャワンタケ亜門 Pezizomycotina
: チャワンタケ綱 Pezizomycetes
亜綱 : チャワンタケ亜綱 Pezizomycetidae
: チャワンタケ目 Pezizales
亜目 : チャワンタケ亜目 Pezizineae
: アミガサタケ科 Morchellaceae
: アミガサタケ属 Morchella
学名
Morchella Dill.: Fr.
タイプ種
アミガサタケ
和名
アミガサタケ属

アミガサタケ属学名: Morchella)は子嚢菌門アミガサタケ科キノコ菌類)の属の一つ。タイプ種アミガサタケである。子実体は小型から大型になるものまである[1]。春に、林内の地上や畑地、道端などに淡生から群生する[1]

形態

子実体は丸みを帯びた円錐状の頭部と円筒形のからなる。頭部は表面に網目状に隆起したしわヒダがあり、小区画に分かれ、その凹部に子実層が生じる。内部は空洞。胞子は頭部の窪んだ部分で作られる[1]。頭部の形、網目の状態、網目の色、頭部と柄の付き方によって分類され、区別困難なものもあるが[1]、次の3型がある。

  • 直生型 - の上部に子実層が直接接着している。
  • 拡生型 - 柄の上部が頭部と接する直前で外側に幾分突出し、この突出の先端に頭部の縦脈の下端が接する。
  • 帽状型 - 直上してきた柄が頭部に付着する直前で外側に屈曲して頭部の長さの半分くらいまで垂れ下がり、その先に縦脈の下端が連結する。

また、子囊胞子や側糸の形状は種による差異がほとんど見られず、正確な同定が難しいグループでもある[1]

利用

たいていの種が食用キノコとしてフランス料理などのスープや煮込みの食材として使われているが、生食すると中毒を起こす[1]。さらに一部の種からはシャグマアミガサタケにも含まれるギロミトリン(ジロミトリン)が検出されている[1]。ギロミトリンは肝臓毒の一種で[1]、加水分解によりモノメチルヒドラジンが生成する。

主な種

  • アシボソアミガサタケ Morchella deliciosa
  • アミガサタケ Morchella esculenta
  • オオアミガサタケ Morchella smithiana
  • オオトガリアミガサタケ Morchella elata
  • オオフカアミガサタケ Morchella gigas
  • コトガリアミガサタケ Morchella angusticeps
  • チャアミガサタケ Morchella esculenta var. umbrina
  • ツネノアミガサタケ Morchella vulgaris
  • トガリアミガサタケ Morchella conica
  • トガリフカアミガサタケ Morchella semilibera
  • ヒロメノトガリアミガサタケ Morchella costata
  • マルアミガサタケ Morchella esculenta var. rotunda

脚注

  1. ^ a b c d e f g h 長沢栄史 監修 2009, p. 238.

参考文献

  • 長沢栄史 監修、Gakken 編『日本の毒きのこ』学習研究社〈増補改訂フィールドベスト図鑑 13〉、2009年9月28日。ISBN 978-4-05-404263-6 
  • 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄、山渓カラー名鑑『増補改訂新版 日本のきのこ』、山と渓谷社、2011年、563頁

関連項目


「アミガサタケ属」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アミガサタケ属」の関連用語

アミガサタケ属のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アミガサタケ属のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアミガサタケ属 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS