アトラス・エレクトロニークとは? わかりやすく解説

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アトラス・エレクトロニーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/27 15:32 UTC 版)

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アトラス・エレクトロニーク
ATLAS ELEKTRONIK GmbH
企業形態 GmbH
業種 防衛
海洋エレクトロニクス
海洋エンジニアリング
主要人物 取締役会長: ペーター・フェルドハウス
(Dr. Peter Feldhaus)
所有者 ティッセンクルップ
親会社 ティッセンクルップ・マリン・システムズ
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シーフォックス ROV

アトラス・エレクトロニーク (Atlas Elektronik) は、ドイツブレーメンに拠点を置く海洋/軍事エレクトロニクス企業である。潜水艦用統合ソナーシステムや魚雷の開発を行っている。

2005年12月まではBAEシステムズの子会社であったが、ティッセンクルップおよびEADSに売却された。 アトラス・エレクトロニークは、2017年にティッセンクルップ・マリン・システムズの完全子会社になった。

歴史

創業期

1902年にノルトドイチェ・マシーネン・ウント・アーマトゥレンファブリーク (Norddeutsche Maschinen und Armaturenfabrik GmbH) として創業し、造船および海軍向けエンジニアリングサービスを手がけていた。1911年に社名をアトラス・ヴェルケ (Atlas Werke AG) に変更し、この名が現在まで残っている。

第一次世界大戦では、ドイツ帝国海軍Uボートを建造した。

戦後、ベルサイユ条約に基づき潜水艦の建造が禁止されたため、民生部門に注力することになり、会社の規模は縮小した。

ナチ党が権力を掌握すると、アトラス・ヴェルケはドイツ国防軍海軍への軍需品納入を引き受け、規模を拡大していった。主な製品に魚雷や掃海艇エニグマ暗号機などがある。

1945年以降

第二次世界大戦後、アトラスは再建された。再建の過程で造船部門やその他の事業部門は売却され、海洋/防衛エレクトロニクス専業となった。

1960年代始めから、何度も親会社が変わっている。1965年からはフリードリヒ・クルップの傘下となり、1991年にはブレーマー・フルカン造船所に売却された。さらに1992年には大手防衛エレクトロニクス企業の STN Systemtechnik Nord と合併し、STN アトラス・エレクトロニーク (STN Atlas Elektronik GmbH) となった。さらに5年後の1997年には、ラインメタル (51%) とBAEシステムズ (49%) の所有になった。

2003年にはSTN アトラスは分社化され、陸上システム部門はラインメタル傘下のラインメタル・ディフェンス・エレクトロニクスとなった。BAEシステムズは海上システム部門を傘下に収めたが、アトラス・エレクトロニークの社名は残った。

ティッセンクルップへの売却

2017年までのロゴ

2005年、BAEシステムズはアトラス・エレクトロニークを売却する意向を示し、ティッセンクルップ/EADSタレス・グループL-3 コミュニケーションズが買収に名乗りを上げた。同年12月30日にティッセンクルップ/EADSが1億45百万ユーロ (1億ポンド) を提示して落札し、ティッセンクルップが51%、EADSが49%の持ち分を保有することになった。

この入札は、ドイツ政府の承認が必要だったため複雑なものになった。 ファイナンシャル・タイムズは、フランス企業であるタレスが3億ユーロを提示したにもかかわらず、ドイツの国家安全保障上の理由から落札できず、半値以下の値下げ価格での落札となったと評した[1]

エアバス・ディフェンス・アンド・スペースは,2017年1月12日にアトラス・エレクトロニークの持ち分すべてをティッセンクルップに売却すると発表した。ティッセンクルップ・マリン・システムズとアトラス・エレクトロニークの合併は2017年4月3日に完了した[2]

製品

  • 潜水艦システム
  • 水上戦闘システム
  • 機雷戦システム (機雷掃海用のシーフォックス ROVなど)
  • 対潜水艦戦システム
  • 海洋セキュリティシステム
  • 無人艇
  • 海軍向け兵器システム(DM2A4 (シーヘイク mod 4) 長魚雷など)
  • 海洋通信システム

出典

参考文献

外部リンク




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