より複雑な様相
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/02 08:53 UTC 版)
上記のように、分布様式として大きく三つの形を考えるが、実際の生物はそのどれかに完全に収まるとは限らない。実際にはある程度集まっていながら間隔を開けるというような、中間的な状況が考えられる。また、逆にそのような場合には、調査方法によって異なった結果が得られる可能性もある。たとえばコドラート法を用いた場合、その枠の大きさによっては、集団が全部収まって極端な集中分布と判断できたり、個々の枠には各個体が収まるだけとなって一様分布と判断されるかもしれない。 これに関して森下はIδ-面積曲線を提唱している。コドラート法において枠の大きさを変えて行きながらそれぞれの場合でのIδ指数を求め、グラフ上でその変化の形を見るというものである。完全なランダム分布であればこの曲線は値1のほぼ水平な直線に、一様分布であれば次第に増加して1に近づいて飽和する曲線に、集団を組むものではどこかに1より高い山を作り、その前の曲線から集団内部での分布様式が読み取れる。
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