どちらとも言えない場合には
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 14:57 UTC 版)
「ダランベールの収束判定法」の記事における「どちらとも言えない場合には」の解説
以上の例で見たとおり、比の極限が1である場合は、ダランベールの収束判定法ではどちらとも言えない。しかし、ラーベによるダランベールの収束判定法の拡張(ラーベの収束判定法)では、このような場合を扱うことも考慮に入れることができる。ラーベの収束判定法は、次のように述べられる。もし、 lim n → ∞ | a n + 1 a n | = 1 {\displaystyle \lim _{n\rightarrow \infty }\left|{\frac {a_{n+1}}{a_{n}}}\right|=1} で、かつ正数cが存在して lim n → ∞ n ( | a n + 1 a n | − 1 ) = − 1 − c {\displaystyle \lim _{n\rightarrow \infty }\,n\left(\,\left|{\frac {a_{n+1}}{a_{n}}}\right|-1\right)=-1-c} を満たす場合、級数は絶対収束する。 より精密な判定法としてクンマーの判定法がある。 なお、2021年現在においてどのような級数の収束も判定できる判定法というものは見つかっていない。実際に、収束するか否かが未解明である級数の一例としてFlint Hills級数 ∑ n = 1 ∞ 1 n 3 sin 2 ( n ) {\displaystyle \sum _{n=1}^{\infty }{\frac {1}{n^{3}\sin ^{2}(n)}}} というものがある。
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