どちらのボウルにクッキーがあるか?
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 13:58 UTC 版)
「ベイズ推定」の記事における「どちらのボウルにクッキーがあるか?」の解説
クッキーのいっぱい詰まったボウルが2つあるとしよう。ボウル#1には10個のチョコチップクッキーと30個のプレーンクッキーが、ボウル#2にはそれぞれが20個ずつある(これを前提知識とする)。どちらか1つのボウルをランダムに選び、さらにランダムにクッキーを取り出す。結果、クッキーはプレーンだった。これがボウル#1から取り出されたという確率はどれくらいか? 半分以上だというのは直感的に分かる(ボウル#1の方がプレーンクッキーが多いから)。正確な答えをベイズ推定で出そう。ボウル#1を選ぶという事象をH1、ボウル#2を選ぶという事象をH2とする。 最初にボウルをランダムに選ぶのだから、そのどちらか一方をとる確率は P(H1) = P(H2) = 0.5。 「プレーンクッキーが出た」という観察結果を「データD」とする。ボウル#1での D の確率は P(D | H1) = 30/40 = 0.75 、ボウル#2では P(D | H2) = 20/40 = 0.5 と分かる。ベイズの式は P ( H 1 | D ) = P ( H 1 ) ⋅ P ( D | H 1 ) P ( H 1 ) ⋅ P ( D | H 1 ) + P ( H 2 ) ⋅ P ( D | H 2 ) = 0.5 × 0.75 0.5 × 0.75 + 0.5 × 0.5 = 0.6 {\displaystyle {\begin{aligned}P(H_{1}|D)&={\frac {P(H_{1})\cdot P(D|H_{1})}{P(H_{1})\cdot P(D|H_{1})+P(H_{2})\cdot P(D|H_{2})}}\\&={\frac {0.5\times 0.75}{0.5\times 0.75+0.5\times 0.5}}=0.6\end{aligned}}} となるから、クッキーを見る前にボウル#1を選ぶ確率(事前確率)は P(H1) = 0.5。クッキーを見た後には、この確率は P(H1|D) = 0.6 に改訂される。
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