犬婚
- 獣姦の一にして犬と交接するを云ふ。古くは犬婚(いぬたはけ)と書けり。『恋の栞』には「淫気(たはけ)」と書きて「諺草に曰く、色にふけりて恥も知らずなりゆくをたはけといふ」とあり。上古の法制には斯る獣姦を禁止し、犯す者は厳罰に処せられたり。
- 犬婚。人犬相姦。犬淫気(いぬたわけ)とも書く。「日本紀要」に橘泰胤の下男が犬を姦せし記事あり。古今其例多く、馬婚、牛婚、鶏婚と共に「畜(けもの)犯せる罪」とて太古より上古に亘り盛んに行はれた事実は「古事記」「大祓詞」などに出でたるより察知し得べし。黴毒患者が犬を犯せば癒るとの俗説がかかる醜行を流布せしものならん。「諺草」に「色に耽りて恥も知らずなりゆくをたはけといふ」とあり。
- 狗和人交。『大祓の訶(※「詞」か)』にあり。『中臣祓』にも出づ。
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