SONORITE 収録曲

SONORITE

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/06 06:49 UTC 版)

収録曲

  1. MIDAS TOUCH  – (5:09)[2][3]
    • Words & Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎
    • フジテレビ系「金曜エンタテイメント」オープニングテーマ。この曲を一曲目にした理由を山下は「<KISSからはじまるミステリー>で始めようかとも思ったんだけど、人のラップで始まるのもなんだし、<忘れないで>で始めるわけにもいかないし。レコーディング・システムが以前と大幅に変わったのが原因で、今回は音像がかなり変化したんです。その意味では内省的というより繊細なアルバムです。あとは曲調がバラバラなので、ある意味コンピレーション的なニュアンスも強いし、一人の人間がやっているとは思えない幅の広さでしょう。一曲目に<LOVE GOES ON>でも<君の声に恋してる>でもあれば良かったんだけど、『レアリティーズ』[注釈 3]で使い切ってしまったんでね。でもそのおかげで逆にこういうR&Bっぽい曲も何曲か書けたし、この曲も間奏にラップを入れようかなと思っていたんだけど、締切がタイトだったのでサックス・ソロになりました」[4]と答えている。本作に先立って、「FOREVER MINE」との両A面シングルでリリースされた。"MIDAS"はギリシャ神話に出てくる、触ったもの全てを黄金に変える能力を得た王ミダスのこと。
  2. KISSからはじまるミステリー <feat.RYO(from ケツメイシ)>  – (5:58)[2][3]
    • Words by 松本隆, Music by 山下達郎, Rhymes by RYO(from ケツメイシ), Arranged by 山下達郎
    • 1997年 (1997)KinKi Kidsに提供した曲のセルフカバー。発表された1996年当時、まだ10代だったKinKiの二人に合わせ学園ソングだったこの曲を本作に収録する際、大人のラブソングにするため松本の了解を得て歌詞が一部変更されている。元々KinKiのヴァージョンは自分で歌うために作ったが、アルバム『A album[注釈 4]にそのまま収録されてしまったという。この曲でのコラボレーションは音楽プロデューサー松尾潔からの推薦で実現した。山下によれば「この曲の作業を始めたばっかりのときにたまたま松尾くんと会ったんですよ。で“今、こういうのをやってるんだけど、誰かいい人いるかなぁ“って言ったら即答で“だったらRYOくんがいい”って。彼いわく、ラップっていうのはストリートワイズな音楽だと。で、そのストリートっぽさとワイズさのバランスがいちばん僕に合っているのがRYOくんだって。で、彼に口を利いてもらって、やることになったんです」[5]という。一方、オファーを受けたRYOは「ちょっと待ってくれよと。どういうことかと。で、慌ててスタッフから一連の流れを細かく聞いて。じゃあ、恐れ多いけど、思い出作りにやらせて頂こうと。で、頂いたデモ段階の音源にとりあえず自分なりにラップを入れてお渡しして。それから、面識がないのもアレだということで、会員制のバーのようなところでお会いすることになったんですけど。そしたら結構飲まれる方で。よかったなぁと思いました」[5]という。RYOのラップに山下は「何にも言うことはありません。変な言い方だけど予想以上。しかも、彼のファースト・テイクをはめたデモを作って僕の友達に聞かせたら、“おまえがやってるんだろ、自分で?”って、“声、似てる”って。それで僕、実はRYOくんのラップを自分で真似してやってみたの。でも、全然出来ない。あのスピード感が出ない。やっぱり、餅は餅屋だと思いましたね」[5]という。対するRYOも「僕も言われました、それ。滅相もございませんけど」[5]と答えていた。
  3. FOREVER MINE  – (4:51)[2][3]
    • Words & Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎, Strings Arranged & Conducted by 服部克久
    • 映画「Tokyo Tower 〜東京タワー〜」主題歌。山下曰く、映画の結末の後を自分なりに解釈して書いた作品。ストリングスは服部克久のアレンジだが、日本人では出せないくぐもった感じが欲しくて、服部自身のロンドン・レコーディングに便乗して付いていって録音させてもらったという。久々のオリコンシングルトップ10入り作品となった。
  4. 忘れないで  – (4:18)[2][3]
    • Words by 竹内まりや, Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎, Horn & Strings Arranged by 服部克久
    • 竹内まりや作詞のカンツォーネNHKアニメ「アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープルエンディングテーマ。スタッフやファンから異論もあったというが「50代入ったら絶対にカンツォーネをやると決めていた」ことからシングルでリリースされた。アルバム収録に際し、カラオケは同じだが、歌のバランスを直しているという。
  5. 風がくれたプロペラ  – (4:45)[2][3]
    • Words & Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎
    • パナソニックカーナビstradaCMソング。本人曰く「CMのオンエア当初からフルコーラス出来ていた」曲。『COZY』からの7年間に制作されていた未発表CMタイアップで唯一の収録曲となった。この曲はレゲエのビートが採り入れられているが、山下は「レゲエって僕の世代には情念の音楽だから、あまり深く踏み込めないって思っているんだけど。これはレゲエといってもビートだけで、そういう情念はないので。午後の一人の寂しさっていうのがこういうビートに合うような気がして」[4]と答えている。
  6. ラッキー・ガールに花束を  – (4:19)[2][3]
    • Words & Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎
    • 「アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル」オープニングテーマ曲。「忘れないで」のとカップリングで一度シングル化されたが、のちにホンダ・ライフDIVAのCMソングに使われ再度シングル・カットされた。当初、この曲は収録予定になかったらしいが、スタッフから「なぜこれを入れないのか」と言われ、収録されたという。
  7. SECRET LOVER  – (5:06)[2][3]
    • Words & Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎
    • 山下曰く、自分の好きな70年代のスウィート・ソウルのイディオムで「Endless Game[注釈 5]以来の不倫がテーマの作品。詞のモチーフは映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』を観た頃に考えたという。山下は「不倫の歌は、あまり若い頃にやるとわざとらしいけど、まあ50を過ぎたし、そろそろいいかなって思って。あとはそれをいかに綺麗にやるかと。こういうスタイルのワン・コード・ミュージックってもう流行らないんだけど、とにかくこういうのが好きなんですよ」[4]と答えている。
  8. フェニックス (2005 REMIX)  – (4:58)[2][3]
    • Words & Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎
    • NHK「地球だい好き 環境新時代」テーマソング。この曲には手塚治虫の「火の鳥」のイメージがあるという。山下は「オマージュとかではないけれど、僕らの世代でフェニックスというと“火の鳥”のあのマンガです。あの世界を踏襲するのがごく自然な世代なんです」[4]と答えている。本作収録に際し、楽器をカットしていく方向で、音数を薄くするようにリミックスされた。
  9. LIGHTNING BOY  – (5:58)[2][3]
    • Words & Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎
    • 5拍子の書き下ろし曲。山下によれば歌詞はイリュージョンで、アメリカのトラックでライトニング・ボーイという名前の車があり、そこからタイトルがつけられた雷小僧の歌だという[4]
  10. 白いアンブレラ  – (3:12)[2][3]
    • Words & Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎, Horn Arranged by 服部克久
    • 仮タイトルは「なんちゃってバカラック」。この曲の舞台は「夏の終わりの銀座」だという。書き下ろし曲だったがのちにホンダ・ライフのCMソングに使われ、「ラッキー・ガールに花束を」とのカップリングでシングル・カットされた。
  11. 太陽のえくぼ (ALBUM REMIX)  – (5:56)[2][3]
    • Words & Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎
    • フジテレビ系「めざましテレビ」テーマソング。本作収録に際し、アルバム用にリミックスされた。
  12. 2000トンの雨 (2000t of Rain) (2003 NEW VOCAL REMIX)  – (3:04)[2][3]
    • Words & Music by 山下達郎, Arranged by 山下達郎
    • 山下曰く、この曲からはボーナス・トラックのような感じだという。映画「恋愛寫眞」主題歌。元々はアルバム『GO AHEAD![注釈 6]収録曲だったが山下によれば監督の堤幸彦から映画で使いたい、いつかこれ使ってみたかったと言われ、「なんで?」との感じだったという。
  13. WHEN YOU WISH UPON A STAR 〜星に願いを〜  – (3:55)[2][3]
    • Words by NED WASHINGTON, Music by LEIGH HARLINE, Arranged & Conducted by 服部克久
    • 限定盤シングル「LOVE CAN GO THE DISTANCE[注釈 7]収録曲。当初はローラ・ニーロ「And When I Die」のカバーを収録する予定だったが、この曲を大変気に入っていたと言う日音の元社長・村上司がアルバム制作中に亡くなったため、その追悼の意を込めての収録となった。

注釈

  1. ^ a b COZY』 1998年8月26日 (1998-08-26)発売 MOONWARNER MUSIC JAPAN CD:WPCV-7450
  2. ^ ON THE STREET CORNER 3』 1999年11月25日 (1999-11-25)発売 MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN CD:WPCV-10032
  3. ^ a b RARITIES』 2002年10月30日 (2002-10-30)発売 MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN CD:WPC2-10001
  4. ^ KinKi KidsA album』 1997年7月21日 (1997-07-21)発売 Johnny's Entertainment CD:JECN-0003
  5. ^ Endless Game」 1990年4月25日 (1990-04-25)発売 MOON ⁄ MMG SCD:AMDM-6009
  6. ^ GO AHEAD!』 1978年12月20日 (1978-12-20)発売 RCA ⁄ RVC LP:RVL-8037
  7. ^ LOVE CAN GO THE DISTANCE」 1999年11月10日 (1999-11-10)発売 MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN CD:WPCV-10060

出典

  1. ^ a b Tatsuro Yamashita - Sonorite at Discogs Discogs. 2018年8月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n 山下達郎/SONORITE<初回限定盤>” (日本語). TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード株式会社. 2018年8月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n 山下達郎/SONORITE<通常盤>” (日本語). TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード株式会社. 2018年8月11日閲覧。
  4. ^ a b c d e 新星堂フリーペーパー「山下達郎別冊pause05」2005年9月13日発行
  5. ^ a b c d TOKYO FM フリーペーパー “80 -HACHIJU-” SEPTEMBER 2005 No.065(2005年9月1日 (2005-09-01)発行) P4-11


「SONORITE」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「SONORITE」の関連用語

SONORITEのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



SONORITEのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのSONORITE (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS