迷宮組曲 ミロンの大冒険
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 05:17 UTC 版)
開発
ハドソンのプログラマ笹川敏幸が自らゲームコンセプト・ゲームシナリオ・キャラクターデザイン・効果音製作・プログラミングを手がけ、作曲スタッフの国本剛章(ボーナスステージ曲を除く全曲を担当)・井上大介(ボーナスステージ曲を担当)ら2人、その他に関わった人員を含めても5、6人程度で作られた[11][2]。製作期間は約1年半。
続編に関して、笹川はその後ハドソンの音楽制作部門を率いる立場になったことで自ら続編を立ち上げることが困難となり、2010年に、当時ハドソンに在籍していた高橋名人はインタビューを受けた際、「会社の内外からリメイクや続編を望む声はいまだ多いものの、特に音楽面において本作に遠く及ばないことから企画が形にならない」という旨の発言をしている[11][2]。ただ、1999年製作のPlayStation用ソフトである『プラネット・ドブ』は笹川が総合プロデュースを担当し、作品について「本質的には迷宮組曲2のテイストを含んでいる」と発言している[12]。
評価
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- ファミリーコンピュータ版
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- ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り23.48点(満30点)となっている[19]。
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合 得点 3.72 3.49 4.17 4.25 4.04 3.81 23.48
- ゲーム誌『ユーゲー』では、迷宮のような複雑な構造の城内を進行していく事や、装備や情報の購入、謎の解読などに関して「ボリューム感たっぷり」とコストパフォーマンス面に関して高く評価、さらに楽器箱を取るたびにボーナスステージでの演奏パートが増えて『組曲』に変化していく事に関して「『音楽による演出とゲーム性が密接に結びついた初めての作品だった』と言えるのではないだろうか」と肯定的に評価している[21]。
- ゲーム情報サイト『iNSIDE』にてライターのみかめゆきよみは、「組曲」のタイトル通りに音楽が作りこまれている事や、敵キャラクターのコミカルさを肯定的に評価した[22]。しかし井戸で全滅した事やボス戦で苦戦した事などから難易度の高さを指摘した[22]。
- ゲームボーイ版
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- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、5・5・5・5の合計20点(満40点)[15]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通り18.9点(満30点)となっている[20]。
項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合 得点 3.4 3.1 3.4 3.1 3.0 2.8 18.9
関連作品
サウンドトラック
- ファミコン 20TH アニバーサリー オリジナル・サウンド・トラックス VOL.2
- 2004年3月24日、サイトロン・デジタルコンテンツより発売されたCD内の一作品として収録されている。
ミロンが主人公のゲーム作品
- ドレミファンタジー ミロンのドキドキ大冒険
- 1996年製作のスーパーファミコン用アクションゲーム。キャラクターデザイナーの水野祥司や音楽担当の竹間淳など「ボンバーマンシリーズ」のスタッフが多く関わっている。笹川も音楽プロデューサーとして参加し、楽曲を高く評価している[23]。
- ミロンのほしぞらしゃぼん
- 笹川のハドソン退社後の2005年に製作された携帯アプリ用パズルゲーム[24]。
- 翌年に『ミロンのほしぞらしゃぼん パズル組曲』としてニンテンドーDS用にリメイクされた。
注釈
出典
- ^ “【懐かしいゲーム特集】「迷宮組曲」(バーチャルコンソール版)”. livedoor ニュース. LINE (2010年10月11日). 2019年9月15日閲覧。
- ^ a b c d e f M.B.MOOK『懐かしファミコンパーフェクトガイド』87ページ
- ^ 高橋名人 『公式16連射ブック 高橋名人のゲームは1日1時間』 (2009) p.75
- ^ 『電人☆ゲッチャ!』 「『迷宮組曲』 - 高橋名人世代」12:00。
- ^ “なつかしの名作ACT『迷宮組曲』がi-revoゲームで遊べるように!”. 電撃オンライン. KADOKAWA (2007年2月8日). 2019年1月12日閲覧。
- ^ “VC 迷宮組曲 ミロンの大冒険”. 任天堂ホームページ. 任天堂. 2019年1月12日閲覧。
- ^ “Milon's Secret Castle (2007) Wii release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2019年1月12日閲覧。
- ^ “「シャボン」を使って謎を解くアクションゲーム『迷宮組曲』配信中”. 電撃オンライン. KADOKAWA (2008年2月1日). 2022年11月3日閲覧。
- ^ “ハドソンの傑作アクションゲーム『迷宮組曲 ミロンの大冒険』が3DSバーチャルコンソール化”. iNSIDE. イード (2012年12月19日). 2019年9月15日閲覧。
- ^ “Milon's Secret Castle (2012) Nintendo 3DS release dates” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2019年1月12日閲覧。
- ^ a b 『迷宮組曲2』が実現する!? 高橋名人の新譜発売イベントを密着レポート/ゲーム情報ポータル:ジーパラドットコム - ウェイバックマシン(2010年11月24日アーカイブ分)
- ^ All about 迷宮組曲 制作者インタビュー
- ^ “Milon's Secret Castle - Overview”. allgame. 2014年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月22日閲覧。
- ^ a b “Milon's Secret Castle for Game Boy (1993)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年2月25日閲覧。
- ^ a b “ミロンの迷宮組曲 まとめ [ゲームボーイ]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2018年2月25日閲覧。
- ^ Provo, Frank. “Milon's Secret Castle Review”. Gamespot. 2013年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月22日閲覧。
- ^ M. Thomas, Lucas (2007年6月5日). “Milon's Secret Castle Review”. IGN. 2014年3月21日閲覧。
- ^ “Milon's Secret Castle for Wii (2007)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年2月25日閲覧。
- ^ a b 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、93頁。
- ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、533頁、ASIN B00J16900U。
- ^ a b 「ユーゲーが贈るファミコン名作ソフト 100選」『ユーゲー 2003 Vol.07』第7巻第10号、キルタイムコミュニケーション、2003年6月1日、11頁、雑誌17630-2。
- ^ a b c みかめゆきよみ (2013年7月15日). “【ファミコン生誕30周年企画】あの頃クリアできなかった『迷宮組曲』をリベンジ!”. iNSIDE. イード. 2019年9月15日閲覧。
- ^ 懐古主義・ファミコンゲームデザイナーの過去ブログ:ボンバーマンシリーズのBGMのこと(2)
- ^ “ハドソン、「迷宮組曲」をモチーフにしたパズルゲーム EZweb「ミロンのほしぞらしゃぼん」を配信”. GAME Watch. Impress (2005年8月18日). 2022年11月3日閲覧。
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