曹植 著名な作品

曹植

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 23:06 UTC 版)

著名な作品

【詩】 ・公讌 ・送應氏 ・贈丁儀王粲 ・贈徐幹 ・贈丁儀 ・贈丁廙 ・贈王粲 ・贈白馬王彪 ・情詩 ・朔風 ・七哀

【楽府】 ・洛神賦 ・箜篌引 ・闘鶏 ・白馬篇 ・名都篇 ・薤露行 ・美女篇遠遊篇 ・泰山梁甫行 ・盤石篇 ・野田黄雀行 ・種葛篇 ・浮萍篇 ・怨歌行 ・吁嗟篇

吁嗟篇
原文 書き下し文 通釈
吁嗟此轉蓬 吁嗟 此の転蓬 ああ!! この転がる蓬よ!
居世何獨然 世に居る 何ぞ独り然るや この世で、なぜお前独りだけがこうなのだ
長去本根逝 長く本根を去りて逝き 元の根から遠く離され
夙夜無休閒 夙夜(しゅくや) 休間無し 朝から晩まで、休む暇もない
東西經七陌 東西 七陌(しちはく)を経て 東西に7つの道を飛びすぎたかと思うと
南北越九阡 南北 九阡(きゅうせん)を越ゆ 南北に9つの道を飛び越える
卒遇回風起 卒かに回風の起こるに遇い 突然、旋風に巻き込まれ
吹我入雲間 我を吹きて雲間に入れり 雲の間に吹き上げられる
自謂終天路 自ら天路を終えんと謂いしに このまま天の路の終わりまで行くかと思えば
忽然下沈淵 忽然として沈淵に下る 忽ち沈淵まで真っ逆様
驚飆接我出 驚飆(きょうひょう) 我を接えて出だす 今度は疾風に吹き上げられて
故歸彼中田 故より彼の中田に帰すなるや 元の田圃に帰れるのかと思いつつ
當南而更北 当に南すべくして更に北し 当然南に行くべきが、どんどん北に向かい
謂東而反西 東せんと謂うに反って西す 東に行くのかと思いきや、逆に西に行ってしまう
宕宕當何依 宕宕(とうとう)として当に何れにか依るべき この広漠たる空間の、一体何処に身を寄せたらいいのか
忽亡而復存 忽ちに亡びて復た存す ふっと消え失せたと思っても、相変らず生きている
飄颻周八澤 飄颻として八沢を周り ひらひら飛んで八沢を周り
連翩歴五山 連翩として五山を歴たり ふわふわ飛んで五山を巡ってきた
流轉無恒處 流転して恒の処無し 転がり流れ、定住の場所を持たない
誰知吾苦艱 誰か吾が苦艱を知らんや この私の苦しみを、誰が分かってくれようか
願為中林草 願わくは中林の草と為り できるなら林の中の草となって
秋隨野火燔 秋 野火に随いて燔かれなん 秋に、野火で焼かれたい
糜滅豈不痛 糜滅するは 豈に痛ましからざらんや 焼け爛れて滅びることは、苦痛でないことはないが
願與株荄連 願わくは株荄と連ならん 兄弟たちと運命を共にするのが、私の願いなのだ

  1. ^ 特に日本の詩文学界では「そうち」と読まれる傾向にある。なお、唐代の詩人李賀の詩「許公子鄭姫歌」末四句は「曹植」で終わっており、七言絶句の押韻法則から「そうしょく」と読ませていることがうかがえる。植の字音と字義の関係は、中国の歴代字書・韻書によって解釈にバラつきがあり、正確には定義できない。
  2. ^ 倡家(歌姫)の出身であるが、『世説新語』賢媛篇に名を列ねるほどの賢婦であった
  3. ^ 下記『曹植』10頁。
  4. ^ 下記『曹植』記載の年譜では建安元年(196年)頃(204頁)。
  5. ^ 伊藤正文『曹植』 中國詩人選集 第3巻(第一刷発行)、岩波書店、1958年11月20日。ISBN 9784001005035https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b477549.html2020年12月1日閲覧 
  6. ^ a b 川合康三『矛を横たえて詩を賦す 曹操』 中国の英傑 第4巻(第一刷発行)、集英社、1986年8月10日。ISBN 9784480425744NCID BN00733040 新版・ちくま文庫、2009年
  7. ^ この時、留守役としてに駐留した曹丕が「感離賦」を送り、弟への別れを惜しんでいる。一方の曹植も従軍中に「離思賦」を作り、曹丕への思慕を表明している。
  8. ^ 伊藤正文『曹植』 中國詩人選集 第3巻(第一刷発行)、岩波書店、1958年11月20日。ISBN 9784001005035https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b477549.html2020年12月1日閲覧 
  9. ^ 文選李善注より
  10. ^ 三国志Ⅲ 非公式ガイドブック P.195


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