外構 概要

外構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/06 14:23 UTC 版)

概要

擁壁と塀・庭木による外構

外構をエクステリア(Exterior)と呼ぶ場合もあるが、エクステリアの場合は建築物を取り巻く構造物という意味より、建物を取り巻く空間、あるいは環境と位置づけされ、そこにはインテリアのように装飾性、機能性、娯楽性が大きく含まれる。一般にインテリア(内装)の対義語として用いられることがあるが、特性に鑑みるならば根は同じで、それが内部か外部かという違いだけである。もっとも、インテリアは装飾性に特化されているものが多い(インテリアカーテンや装飾家具など)なか、装飾性ももちろんであるが、機能性、また娯楽性に重きを置いている傾向がある。

業界の関連団体としては、公益社団法人日本エクステリア建設業協会、 外構に関する資格は、1・2級エクステリアプランナー、ブロック塀診断士、1級ブロック建築技能士 職業訓練指導員(ブロック建築科)免許 などがある。 就職先の主な仕事は、ブロック建築施工、タイル施工、左官施工 などがある。

外構の種類

大まかに分けると以下の2つに分けられる。

クローズド外構

外部からの視線を遮断し、住まいの風格を表す堅牢な門扉や塀を設けるなど、主に外部と敷地内部を分け隔てる目的で造作される。一時代前の日本の建築に多く見られる。閉鎖的な短所がある。

オープン外構

欧米に多く見られるような、門扉や塀の代わりに樹木や草花を植栽し、開放的に見せ、道行く人をも楽しませ、同時に町並み全体への配慮も考慮したもの。住宅の洋風化に伴い、近年多く見られる。

上記2つの要素を取り入れた折衷型のスタイルとして、セミクローズド外構があり、現在の日本では主流になっている。

特性

装飾性
インテリアと同じく重要視される要素であり、外壁や生け垣のように個人、建造物をドレスアップし、外部に視覚的に訴えるものと、造園、植栽、鉢植えなど内部的に視覚に楽しみを与えるものがある。とりわけ、前者は都市景観を形成する一要因にも成りうる。これは、インテリアにはない特徴であり、美しい町並みはこの要素が端整であることの証明であり、地域の特徴を印象づける要素になり得るものである。
機能性
機能性はインテリア以上に高いウェートを占める。もっとも、機能性だけの代物(たとえば無粋に塗られたモルタル壁や殺風景なブロック塀など)も双方が重要視されるといってよい。自家用車を格納するガレージカーポートや自宅を守る門扉、外を照らす外灯などが挙げられる。
娯楽性
この空間は機能性、装飾性より利用者の娯楽性が大きい。近年はこの娯楽性に訴えかけた関連品が多く、近年人気の高いテラスウッドデッキなどが娯楽性を高めた典型例といえる。
耐久性の問題
室外で施される装飾、構造物のため、シックハウス症候群アレルギーなど、健康面を取り沙汰されることは少ない反面、日夜激しい気温、気象の変化に曝されるため、耐用性が問題になっている。特に直射日光、昼夜の寒暖差、高湿、降雨、紫外線などは構造物の材質や装飾を変化させてしまう原因であり、こまめにメンテナンスをしないと簡単に劣化、変色、剥離してしまう。これらは見た目だけの不快感だけでなく、万が一の事故につながったりするケースもある。また、手入れのない放置状態は都市景観を損ねるために、住民同士のコミュニティを悪化させる可能性もある。
建築基準法上の問題
カーポートのように基礎が土地に固定され、屋根があるものについては、10平米以上であれば確認申請が必要な建築物となる。また、狭小地等では建ぺい率を超えて違法建築となる場合がある。



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