分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/12 10:19 UTC 版)
歴史
この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2022年6月) |
古代において、時間の基本となる単位は日であった。それが24に分割されて「時間」という単位が生まれた。後に、より細かな時間の分割が必要になり、分と秒という単位が作られた。「分」「秒」という単位が最初に見られるのは、精密な機械式時計が発明された 1250年ごろで、ラテン語でそれぞれ pars minuta prima(第一の細かな部分)、pars minuta secunda(第二の細かな部分)と呼ばれた。ここから、分は英語で minute、秒は second minute と呼ばれるようになり、後に秒は単に second と呼ばれるようになった。
分が1時間を60分割しているのは、バビロニア発祥の六十進法によるものである。現代のような十進法による小数の概念が発表されるのは、ヨーロッパ数学においては1585年の事であり、それ以前は1未満の数を表す場合は分数を用いるか、もしくはバビロニア数学からの導入である六十進法の小数(分母を60の累乗に固定した分数)を用いるか、どちらかであった。
ただし当時の機械式時計も、現在ほど正確に時を刻む訳ではなく、そもそも秒針が存在せず、さらには分針が存在する時計も少なかった。この時代の「分」や「秒」は、あくまで天文学や、航海における速度計算などの、概念上の存在であった。
分や秒が概念上の存在ではなく、実際に時計で計測される時間の単位となった(そこまで時計の精度が向上する)のは、1656年にクリスティアーン・ホイヘンスが振り子時計を製作して以降の事である。分と言う時間の単位が市民の生活に現れたのは、鉄道の開通以降のことである。複数の列車が特定の駅ですれ違うための運行ダイヤグラムの作成のためには、時だけでは不足であった。
上述のような事情により、本来の分の定義は「1/60 時間」であるが、SI では秒が時間の基本単位であるため、分の定義は「60 秒」である。
- ^ 計量単位令 別表第1、項番三、時間、分
- ^ 暦象年表 2021年 、p.3「略符」の表、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台、2020-06-18第2版
- ^ 暦象年表 2021年 、p.6 太陽の視赤経、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台、2020-06-18第2版
分と同じ種類の言葉
品詞の分類
「分」に関係したコラム
-
為替レートを一定の期間で区切った1つ1つを「足」といいます。期間が1日の場合を日足、1週間の場合を週足といいます。足は、日付、始値、高値、安値、終値、出来高の6つの要素から構成されます。このうち、始値...
-
株365のギャップリスクとは、取引時間外のイベントによる急激な値動きの危険性のことです。イベントの内容は、経済指標、政変や紛争、要人の発言、為替動向などが挙げられます。例えば、日経225証拠金取引の取...
-
FX(外国為替証拠金取引)の為替レートのリアルタイムチャートが閲覧できるWebサイトの一覧です。Webサイトでは、1分足や5分足、30分足、60分足などのさまざまな時間でのチャートを無料で見ることがで...
-
FXやCFDのスーパートレンドとは、価格の値動きからトレンドの方向性を知るテクニカル指標のことです。上の図は、EUR/USDの1時間足のチャートにスーパートレンドを描画したものです。上の図のスーパート...
-
FX(外国為替証拠金取引)のスキャルピング(scalping)手法とは、わずかな利益を狙って短時間に売買を繰り返す手法のことです。スキャルピング手法では、1回の取引時間は1分から10分程度であることが...
-
バイナリーオプションのハイローとは、ある時点での通貨ペアの価格がその後に上がるか下がるかを予想するオプション商品の総称です。ハイローは、ハイアンドロー、HIGH&LOW、HIGHLOWとも呼ばれていま...
- >> 「分」を含む用語の索引
- 分のページへのリンク