ロバート・ベーデン=パウエル 人物

ロバート・ベーデン=パウエル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/01 02:53 UTC 版)

人物

ベーデン=パウエル卿(Lord Baden-Powell)と呼ばれることも多く、またB-Pの愛称でも知られる。ロバートの名は蒸気機関車の発明者ジョージ・スチーブンソンの一人息子の鉄道技師ロバート・スチーブンソンが名付け親(了解を得て名付けられた)である。父ベーデン・パウエルはオックスフォード大学教授、牧師であった。リベラル神学者でもあり、当時の保守的な英国国教会と戦っていた。彼の主張は、科学的進歩はキリスト教の教義に反するものではなく合致するものである、というもので、チャールズ・ダーウィンは自著『種の起源』第三版の序でパウエル師の学説を高く評価している。母はヘンリエッタ・グレイス・スミス。海軍の名家であるスミス家の出身であった。ロバートは10人兄弟の8番目だった(うち3人は夭折)。妹はアグネス・ベーデン=パウエル。妻はオレブ・ベーデン=パウエル(愛称はレディ・B-P)。オレブとの間に一男二女(ピーター(命名は『ピーター・パン』から)、ヘザー・グレイス、ベティ・セントクレアー)を授かる。

軍人として最初期から、それまでの懐中時計に代えて積極的に腕時計を利用した人物でもあり、自著『マタベレの戦い』(1897年)にはリストウォッチに対する言及があり、これはこの言葉の用例としては最古のもの。また1895年7月に撮影されたとおぼしき彼の写真にはレザー・キャップ(革サック)型の腕時計をした姿が残っており、これは写真に残った男性用腕時計の記録としては最古のものと思われる[2]アフガニスタンにおいて、手旗信号を初めて陸上で使用した軍人でもある(それまでは海軍で用いられていた)[3]

ボーイスカウトでは、創始者である彼への敬意を表すため、彼の誕生日である2月22日に近い活動日に、B-P祭という団集会をする慣例がある。

絵画や彫刻にも長け、自筆の水彩画やペン画のイラストは自著の挿絵として数多く用いられた。


  1. ^ 動画:「スカウト運動」創始者の銅像守れ、撤去発表で住民ら集まる”. AFPBB News (2020年6月13日). 2020年7月28日閲覧。
  2. ^ 『腕時計の誕生 女と戦士たちのサイボーグ・ファッション史』永瀬唯 著,廣済堂ライブラリー、2001
  3. ^ 『疾走のメトロポリス 速度の都市、メディアの都市』永瀬唯 著,INAX叢書、1993
  4. ^ ウィリアム・ヒルコート 著 根岸眞太郎 監修 安齋忠恭 監訳『ベーデン・パウエル 英雄の2つの生涯』産調出版
  5. ^ ウィリアム・ヒルコート 著 根岸眞太郎 監修 安齋忠恭 監訳『ベーデン・パウエル 英雄の2つの生涯』産調出版






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