ミッドフィールダー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/14 09:28 UTC 版)
国 | 言語 | ポジション名 | 読み |
---|---|---|---|
英語圏 | 英 | Midfielder | ミッドフィールダー |
Half | ハーフ | ||
日本 | 日 | 中盤 | ちゅうばん |
イタリア | 伊 | Centro Campista | チェントロカンピスタ |
スペイン | 西 | Centro Campista | セントロカンピスタ |
Medio | メディオ | ||
ドイツ | 独 | Mittelfeld | ミッテルフェルトゥ |
フランス | 仏 | Milieu de terrain | ミリユ・ドゥ・テラン |
ブラジル | 葡 | Meio Campista | メイオカンピスタ |
ポルトガル | Meia | メイア | |
アルゼンチン | 西 | Volante | ボランテ |
オランダ | 蘭 | Middenvelder | ミッデンフェルダー |
概要
フィールドの中央、フォワード(FW)とディフェンダー(DF)の間に位置し、両者をつなぎつつ攻撃と守備の両方に関わるポジション。求められる能力や役割は詳細なポジションやシステムによって大きく変化する。以前にハーフバックと呼ばれていた名残でハーフと呼ばれたり、DFからFWへのボールのつなぎ役としてリンクマンとも呼ばれていた。また、サッカーのポジションは国ごとに呼称やその語源も異なるが、MFは特に細かいポジションの分け方なども異なる。国によっては位置によって分類したり、役割に注目して分類し名称をつけたりしている。
歴史
各ポジションの概念が誕生した1860~1870年代にはミッドフィールダーはハーフバックと呼ばれていた。1870年代後半にツーバック・システムが生まれ、3人のハーフバックが配置されると左右のハーフバックはウィングハーフ、あるいは右がライトハーフ、左がレフトハーフと呼ばれ、中央のハーフバックはセンターハーフ、あるいは動き回って攻守に絡むことからロービング・センターハーフと呼ばれた。ハーフバックと呼ばれる時代は長く続くが、1950年代に入り4-2-4のフォーメーションが誕生すると、中央の2の選手が攻守を兼ねる役割を担うようになる。そして、1960~1970年代になるとフォワードの人数が減り、ミッドフィールダーが増えてミッドフィールダーを重要視するようになり、この頃からミッドフィールダーと呼ばれるようになった。さらにミッドフィールダーの人数が4人になるとミッドフィールダーの中でも攻守やサイドで細分化され、攻撃的ミッドフィールダーや守備的ミッドフィールダーといった概念も誕生した。また、1980年代後半には3バックのフォーメーションが生まれ、サイドバックとウィングを兼ねるウィングバックのポジションも登場する。1990年代頃からは守備的ミッドフィールダーの役割の多様化に伴い、国によっては役割による名称なども付けられるようになった。
攻撃的ミッドフィールダー
攻撃的ミッドフィールダーとは特にMFが2列で構成される場合にFWの後方、MFの最前方に位置するポジションである。日本では司令塔のようなものと思われがちだが、チーム全体を指揮してゲームを組み立てるというよりも、味方へのアシストや、自ら突破を仕掛けゴールを狙うような得点に直結するプレーを主に担う。ドリブル、パスなどテクニックに優れた選手が任されることが多い。しかし、中央に位置するこのポジションは非常に激しいプレッシャーを受け、相手の守備的ミッドフィールダーの選手へのチェックなど、守備も行わなければならないのでフィジカルの強さや運動量なども同時に求められる。なかでも守備などのハードワークをほとんど行わない選手は過去にそのような選手が多かったことから、「クラシカルな」「古典的な」と形容される。世界的に有名なトップ下の選手はテクニックとパワーを兼ね備えていることが多い。セリエなどではMFではなく、FWとして見なされるのが一般的である[1]。
国 | 言語 | ポジション名 | 読み | 意味 |
---|---|---|---|---|
英語圏 | 英 | Attacking Midfielder | アタッキング・ミッドフィールダー | |
Offensive Midfielder | オフェンシブ・ミッドフィールダー | |||
Offensive Half | オフェンシブ・ハーフ | |||
Hole | ホール | |||
Playmaker | プレイメーカー | |||
日本 | 日 | 攻撃的ミッドフィールダー | こうげきてき - | |
トップ下 | - した | トップ(FW)の真下の選手 | ||
イタリア | 伊 | Trequartista | トレクァルティスタ | 4分の3 |
スペイン | 西 | Media Punta | メディアプンタ | 半分のトップ |
ドイツ | 独 | Offensiver Mittelfeldspieler |
オーフェンズィーファー・ミッテルフェルトシュピーラー | |
フランス | 仏 | Milieu de terrain offensif | ミリユ・ドゥ・テラン・オファンシフ | 攻撃的中盤 |
Numéro 10 | ニュメロ・ディス | 10番 | ||
Meneur de jeu | ムヌル・ドゥ・ジュ | 試合の進行係[2] | ||
ブラジル | 葡 | meia-atacante | ||
アルゼンチン | 西 | Volante Offensivo | ボランテ・オフェンシーボ | |
Enganche | エンガンチェ | フック、繋ぐ | ||
オランダ | 蘭 | aanvallende middenvelder | アーンファレンデ・ミッデンフェルダー | |
achterspits | アハタースピッツ | トップ下 | ||
nummer tien | ヌンマー・ティーン | 10番 |
- ^ “【ミラン番記者】本田圭佑がセリエAで「MF」扱いされない理由”. サッカーダイジェスト (2017年5月17日). 2023年12月30日閲覧。
- ^ Royal Dictionnaire français-japonais (deuxième édition ed.). Ohbunsha. (2005). ISBN 4-01-075305-6 p.1251
- ^ とんとん『TACTICS VIEW 〜鳥の眼で観る一流サッカーチームの戦術事例〜』竹書房、2021年2月発行、19頁
- ^ 大塚一樹『最新 サッカー用語大辞典 世界の戦術・理論がわかる!』マイナビ、2014年10月発行、78頁
- ^ 大塚一樹『最新 サッカー用語大辞典 世界の戦術・理論がわかる!』マイナビ、2014年10月発行、78・79頁
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