ナベヅル 人間との関係

ナベヅル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/04/06 09:10 UTC 版)

人間との関係

農作物を食害する害鳥とみなされることもある[12][a 3]

山口県八代のナベヅルは、日本初の禁猟対象として1887年(明治20年)に指定され、鹿児島県出水平野と山口県八代盆地のツルは、1921年(大正10年)3月3日に国の天然記念物に指定された。また、その越冬地は、「鹿児島県のツルおよびその渡来地」として1952年(昭和27年)3月29日、「八代のツルおよびその渡来地」として1955年(昭和30年)2月15日に国の特別天然記念物に指定。1964年(昭和39年)には山口県の県鳥に公募により指定されている[a 4]

主な越冬地である出水平野では他種も含め多数の個体が飛来し過密状態になっていることから、感染症による生息数の激減が懸念されている[6][a 3]。そのことから複数の他の地域に、越冬するツル類を分散させることが課題となっている[6]。山口県周南市八代[a 5]、佐賀県伊万里市長浜干拓[6][a 6]、高知県四万十市中筋川(四万十川支流)流域では[a 7]デコイが設置されるなど、越冬地を分散させようとの試みも始まっている。

絶滅危惧II類(VU)環境省レッドリスト[a 3]

参考文献

  • 『自然紀行 日本の天然記念物』、講談社、2003年、265頁、353頁。ISBN 4-06-211899-8

関連項目


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  1. ^ a b c 安部直哉 『山溪名前図鑑 野鳥の名前』、山と溪谷社2008年、301頁。ISBN 978-4-635-07017-1
  2. ^ a b c 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』、日本野鳥の会2007年、118頁。ISBN 978-4-931150-41-6
  3. ^ a b c d e f 高野伸二 『カラー写真による 日本産鳥類図鑑』、東海大学出版会、1981年、251頁。
  4. ^ a b c d e 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥 増補改訂版』、文一総合出版、2009年、165頁。ISBN 978-4-8299-0142-7
  5. ^ a b c d e 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、194頁。ISBN 4-582-54230-1
  6. ^ a b c d e f g h i 金井裕ほか「特集 ナベヅル・マナヅル」 『野鳥』第69巻第1号(通巻671号)、日本野鳥の会、2004年、6-16頁。
  7. ^ a b Brazil, Mark (2009). Birds of East Asia. Princeton University Press. p. 152. ISBN 978-0-691-13926-5. 
  8. ^ a b c d 三省堂編修所・吉井正 『三省堂 世界鳥名事典』、三省堂、2005年、351頁。ISBN 4-385-15378-7
  9. ^ a b c d e f g h i 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育10-II(ツル目)』、東京動物園協会、1989年、37-38、159頁。
  10. ^ a b c 叶内拓哉 『山溪ハンディ図鑑7 野鳥の野鳥 増補改訂新版』、山と溪谷社、1998年、208-209頁。ISBN 978-4-635-07029-4
  11. ^ a b c d 蒲谷鶴彦、松田道夫 『日本野鳥大鑑 鳴き声333 (上)』、小学館、1996年、96頁。
  12. ^ a b c 加藤陸奥雄、沼田眞、渡辺景隆、畑正憲監修 『日本の天然記念物』、講談社、1995年、806-809頁。ISBN 4-06-180589-4


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