トーストマスターズ・インターナショナル 教育プログラム

トーストマスターズ・インターナショナル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/16 22:26 UTC 版)

教育プログラム

トーストマスターズの教育プログラムは、「コミュニケーション」「リーダーシップ」の2つのトラックに大別できる旧来のプログラム(2020年6月末に移行期間終了)と、日本では2018年5月から導入された「コミュニケーション」「リーダーシップ」の二つの要素を併せ持つ「Pathways(パスウェイズ)」というプログラムがある。

Pathways(パスウェイズ)

Pathwaysはコミュニケーションとリーダーシップの2つの要素を目的別に11のトラック(パス)に再編成したもの。従来の冊子による教材も準備されているが、全てのプログラムはオンラインでの提供を基本としており、従来にはなかったビデオやインタラクティブなコンテンツが含まれる。[8]ひとつのパスはレベルが1~5まであり、段階的に学習する。どのパスを学習するかは個人の選択だが、いくつか質問に答えると推奨パスを提示する機能もプログラムに準備されている。ひとつのパスの習得期間は個人のペースで決められる(目安として1年~2年)。

<11のパス>

  1. ダイナミックなリーダーシップ
  2. 効果的なコーチング
  3. 革新的な企画立案
  4. リーダーシップ開発
  5. 動機づけ戦略
  6. 影響力ある説得
  7. プレゼンテーション熟達
  8. 戦略的な人間関係
  9. チームコラボレーション
  10. 洞察力に富むコミュニケーション
  11. 人を引き付けるユーモア


コミュニケーション・トラック (2020年6月末に移行期間終了)

コミュニケーション・トラックでは、スピーチのマニュアルが用いられる。最初のマニュアル(コンピテント・コミュニケーション・マニュアル)は、スピーチの構成、言葉遣い、ジェスチャーの抑揚など、人前での話し方の基本について書かれており、会員はそれに基づいて、自分で考えた題材でスピーチを行う。10個あるスピーチ・プロジェクト全てを終了すると、コンピテント・コミュニケーター (Competent Communicator, CC) と呼ばれる称号がトーストマスターズ国際本部より授与される。昇格試験はない。

その後は、テクニカル・プレゼンテーション、ユーモラス・スピーチなど、より専門的なマニュアル(上級マニュアル)を進めていく。全てのスピーチは、論評を口頭および書面で他の会員より必ず受けるものとされる。上級マニュアルを用いてスピーチを10本進めるごとに、アドヴァンスト・コミュニケーター (Advanced Communicator, AC) という称号が3段階授与される。[9]

上記のマニュアルのほか、数々のプレゼンテーションワークショップのマニュアルも存在する。

リーダーシップ・トラック(2020年6月末に移行期間終了)

リーダーシップ・トラックでは、会員はコンピテント・リーダーシップ・マニュアルというマニュアルに基づき、例会やイベントで各種の役割をこなすことで、コンピテント・リーダー (Competent Leader, CL) という称号がトーストマスターズ国際本部から授与される。役割には、スピーチの論評や例会全体の司会などのほか、イベントなどで委員長としてチームをまとめる経験も含まれる。

また、クラブや地区などの役員をしたり、新規にクラブを設立するなどの活動によって、さらに上級の称号をもらうことができる。これらの役員・役割は、すべてボランティアで行うものとされる。


  1. ^ Toastmasters International -Who We Are
  2. ^ 出席会員の過半数の賛同を得る必要がある。また、クラブによっては所定の回数、ビジター(ゲスト)としての見学が入会条件となっている
  3. ^ CLUB CONSTITUTION FOR CLUBS OF TOASTMASTERS INTERNATIONAL”. 2018年12月28日閲覧。
  4. ^ Club Constitution and Bylaws.Toastmasters International.
  5. ^ The Story of Toastmasters Vol.II 1960-1998.(参考文献参照)
  6. ^ 2008年7月1日から2009年6月30日までの間に、英語クラブ2つ、日本語・バイリンガルクラブ7つが誕生した。
  7. ^ Effective Evaluation, Toastmasters International
  8. ^ Pathways 概要 (英語)”. 2018年12月28日閲覧。
  9. ^ スピーチ10本のほか、段階によってはワークショップをしたり、新会員のメンターとなることが必要となる場合もある。
  10. ^ Speech Contest Rulebook 2008" (PDF). Toastmasters International.
  11. ^ 2019年トーストマスターズ世界大会(英語)”. 2018年12月28日閲覧。
  12. ^ トーストマスターズ District76(日本本部)ホームページ
  13. ^ Famous Toastmasters.Toastmasters International.






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