トイ・マンチェスター・テリア トイ・マンチェスター・テリアの概要

トイ・マンチェスター・テリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/29 04:19 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
トイ・マンチェスター・テリア
別名 イングリッシュ・ブラック・アンド・タン・トイ・テリア(English Black and Tan Toy Terrier)
原産地  アメリカ合衆国
特徴
イヌ (Canis lupus familiaris)

歴史

19世紀にマンチェスター・テリアを小型化して作られた。ただ単に小型化しただけでなく、耳が立ち、より俊足になるように改良が行われた。作出目的はただ愛玩犬として飼育するためではなく、ギャンブル絡みのネズミ殺しゲームに使うための大穴として使うためであった。ひ弱に見せつつも狩猟能力は高く、マンチェスター・テリアに負け劣らない記録を打ち立てて徐々に人気を得ていった。有名なものは3時間で300匹のネズミを殺した体重2kgのタイニー号や、100匹のネズミを13秒6で全滅させたビリー号などがいる。

ネズミ殺しゲームの衰退後はネズミも狩れる愛玩犬として人気を博すのだが、ブーム時に行われた乱繁殖と極端な小型化・体重制限により健康に害が出始め、19世紀後半には人気が落ち絶滅の危機に瀕した。その後愛好家によって体高・体重の制限が緩和され、安定した犬質の確保が行われて再び人気を取り戻す事に成功した。戦後は諸外国にも輸出されてブリーディングが行われ、各地でもペットとして人気の犬種となっていった。日本国内でもブリーディングが行われていて、15~25万円程度の値段で販売も行われている。日本でも密かな人気があり、2009年度の国内登録頭数順位は136位中59位とかなり高順位であった。

特徴

マンチェスター・テリアと同じく引き締まった流線型のボディで、マズル・首・脚・胴・尾が長い。但し、耳の形はそれとは異なり、ろうそく耳(ろうそくの炎のような耳形)で直立している。尾はサーベル形の垂れ尾で、飾り毛はない。コートはなめらかなスムースコートで、毛色はブラック・アンド・タンかブラック・アンド・マホガニー。体高25~30cm、体重2.7~3.6kgの小型犬で、性格は好奇心旺盛で明るくやさしい。マンチェスター・テリアほどではないが狩猟本能も残されているため、ネズミなどを見せないように注意すべきである。運動量はやや少なめで、初心者にも飼育しやすい犬種である。

参考

  • 『犬のカタログ2004』(学研)中島眞理 監督・写真
  • 『日本と世界の愛犬図鑑2007』(辰巳出版)佐草一優監修
  • 『デズモンド・モリスの犬種事典』デズモンド・モリス著書、福山英也、大木卓訳 誠文堂新光社、2007年
  • 『日本と世界の愛犬図鑑2009』(辰巳出版)藤原尚太郎編・著

関連項目




「トイ・マンチェスター・テリア」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「トイ・マンチェスター・テリア」の関連用語

トイ・マンチェスター・テリアのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



トイ・マンチェスター・テリアのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのトイ・マンチェスター・テリア (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS