トイ・マンチェスター・テリアとは? わかりやすく解説

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トイ・マンチェスター・テリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/23 13:38 UTC 版)

トイ・マンチェスター・テリア
別名 イングリッシュ・ブラック・アンド・タン・トイ・テリア(English Black and Tan Toy Terrier)
原産地  アメリカ合衆国
特徴
イヌ (Canis lupus familiaris)

トイ・マンチェスター・テリア(英:Toy Manchester Terrier)とは、イギリスイングランド原産のテリア犬種である。マンチェスター・テリアの小型版で、別名はイングリッシュ・ブラック・アンド・タン・トイ・テリア(英:English Black and Tan Toy Terrier)。

歴史

19世紀にマンチェスター・テリアを小型化して作られた。ただ単に小型化しただけでなく、耳が立ち、より俊足になるように改良が行われた。作出目的はただ愛玩犬として飼育するためではなく、ギャンブル絡みのネズミ殺しゲームに使うための大穴として使うためであった。ひ弱に見せつつも狩猟能力は高く、マンチェスター・テリアに負け劣らない記録を打ち立てて徐々に人気を得ていった。有名なものは3時間で300匹のネズミを殺した体重2kgのタイニー号や、100匹のネズミを13秒6で全滅させたビリー号などがいる。

ネズミ殺しゲームの衰退後はネズミも狩れる愛玩犬として人気を博すのだが、ブーム時に行われた乱繁殖と極端な小型化・体重制限により健康に害が出始め、19世紀後半には人気が落ち絶滅の危機に瀕した。その後愛好家によって体高・体重の制限が緩和され、安定した犬質の確保が行われて再び人気を取り戻す事に成功した。戦後は諸外国にも輸出されてブリーディングが行われ、各地でもペットとして人気の犬種となっていった。日本国内でもブリーディングが行われていて、15~25万円程度の値段で販売も行われている。日本でも密かな人気があり、2009年度の国内登録頭数順位は136位中59位とかなり高順位であった。

特徴

マンチェスター・テリアと同じく引き締まった流線型のボディで、マズル・首・脚・胴・尾が長い。但し、耳の形はそれとは異なり、ろうそく耳(ろうそくの炎のような耳形)で直立している。尾はサーベル形の垂れ尾で、飾り毛はない。コートはなめらかなスムースコートで、毛色はブラック・アンド・タンかブラック・アンド・マホガニー。体高25~30cm、体重2.7~3.6kgの小型犬で、性格は好奇心旺盛で明るくやさしい。留守番が苦手で寂しがり屋な傾向が強い。マンチェスター・テリアほどではないが狩猟本能も残されているため、ネズミなどを見せないように注意すべきである。運動量はやや少なめで、初心者にも飼育しやすい犬種である。

参考

  • 『犬のカタログ2004』(学研)中島眞理 監督・写真
  • 『日本と世界の愛犬図鑑2007』(辰巳出版)佐草一優監修
  • 『デズモンド・モリスの犬種事典』デズモンド・モリス著書、福山英也、大木卓訳 誠文堂新光社、2007年
  • 『日本と世界の愛犬図鑑2009』(辰巳出版)藤原尚太郎編・著

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