データ圧縮比 データ圧縮比の概要

データ圧縮比

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/09/08 14:00 UTC 版)

したがって例えば、10MBのファイルを2MBに圧縮した場合、圧縮比は 10/2 = 5 となり、5:1 のようにとして記述する場合もあるし、5X のように記述する場合もある。なお、この考え方は圧縮の際(圧縮されていない大きさはオリジナルの大きさ)にも伸張の際(圧縮されていない大きさは伸張後の大きさ)にも適用される。

場合によっては、領域節約率(space savings)を示すこともある。これは圧縮前に比べてどれだけ格納領域を節約できるかを示すものである。

したがって例えば、10MBのファイルを2MBに圧縮した場合、領域節約率は 1 - 2/10 = 0.8 であり、百分率で 80% のように記述することが多い。

音声や動画のストリーミングのようにサイズが一定でない信号については、データの大きさではなくデータ転送レートの圧縮前と圧縮後の値から圧縮比を求める。

そして、領域節約率の代わりにデータ転送レート節約率を使用する。考え方は領域節約率と同じである。

例えば、CDフォーマットで圧縮されていない場合の転送レートは 16 ビット/チャンネル × 2 チャンネル × 44.1 kHz ≒ 1.4 Mb/s であり、iPodで使われているAACファイルの転送レートは 128 Kb/s である。したがって、この場合の圧縮比は 11.025、データ転送レート節約率は 0.91、つまり 91% である。

圧縮前のデータ転送レートが判っているとき、圧縮後のデータ転送レートがわかれば圧縮比が求められる。

なお、圧縮比に関しては誤った使い方をしていることがある。例えば、節約率を圧縮比と呼んでいたり、圧縮比の逆を圧縮比と呼んでいたりする場合がある。また、どういう値であるかを気にせずに漠然と圧縮効率と呼んで「圧縮効率が2倍」などという言い方をすることも多い。

動画、静止画像、音声の可逆圧縮は全ての情報を保存するが、そのデータ固有のエントロピーがあるため、2:1 以上の圧縮はほとんど望めない。一方、非可逆圧縮(例えば JPEGMP3)は、もっと高い圧縮比を実現できるが、相対的に品質は低減し、情報が失われることで画質や音質が低下する。

外部リンク




「データ圧縮比」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「データ圧縮比」の関連用語

データ圧縮比のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



データ圧縮比のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのデータ圧縮比 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS