チョルノービリ 地名

チョルノービリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/28 03:02 UTC 版)

地名

表記

チェルノブィリヌィク (Artemisia vulgaris)

この町は、ウクライナの独立によりウクライナ語が唯一の公用語として定められて以来、ウクライナ語名のЧорнобильが公式名となっている。しかし、その後も世界的にはロシア語名のチェルノブィリ(ィは小文字。Чернобыльチルノーブィリ;ラテン文字転写の例:Chernobylʹ;英語:Chernobyl)の方が知られている。

日本語でもソ連時代のロシア語公式名に基づいた表記「チェルノブイリ」(イは大文字)で呼ばれることが多い。日本の政府刊行物や教科書、報道などにおいても「チェルノブイリ」で呼ばれている。市販の普及版地図帳でも、ウクライナ語名では表示されていない。ウェブ上あるいは核問題に関する集会などでも「チェルノブイリ」と表現されることが圧倒的に多い。

2019年7月、在日ウクライナ大使館は「ウクライーナの地名の正しいスペルと使用法に関する公式ガイド」と題する記事をWebサイトに掲載し、英語表記のChornobylに基づく「チョルノブィリ」が正しい日本語表記であると主張した[1]

2022年3月31日、日本の外務省は、呼称について、ロシア語由来の「チェルノブイリ」から、ウクライナ語由来の「チョルノービリ」に変更した[2]

由来

チョルノービリのキーロヴァ通り
チョルノービリの市役所(2010年)

町の名前はヨモギArtemisia princeps)に近縁のハーブである オウシュウヨモギArtemisia vulgaris)のことであるが、元は「黒い」を意味するchornyjと「草」あるいは「茎」の意味のbylijaとを組み合わせたものである。なお、ロシア語では、Artemisia vulgaris はチェルノブィリニク (Чернобыльник / Chernobylʹnik)、ニガヨモギはポルィーニ (Полынь / Polynʹ) と区別されている。これらが混同され、しばしば「チョルノービリはウクライナ語(あるいはロシア語)でニガヨモギ」などと言われることがあるが、正確ではない。オウシュウヨモギ、ニガヨモギともに、痩せた土壌でも育つため、広く自生している。


注釈

出典

  1. ^ ウクライーナの地名の正しいスペルと使用法に関する公式ガイド”. 在日ウクライーナ大使館 (2019年7月17日). 2019年8月24日閲覧。
  2. ^ チェルノブイリの呼称「チョルノービリ」に共同通信 (2022年3月31日)、2022年4月5日閲覧。


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