シウリザクラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/26 20:46 UTC 版)
文化
北海道のアイヌは、シウリザクラのもつ独特な香気が魔除けの材料として用いられ、病気になったときにこの樹でお守りを作り、寝床の上に吊したといわれている[7]。
類似種との比較
イヌザクラ(Padus buergeriana)は花序枝に葉がつかない[9]。シウリザクラ、ウワミズザクラ(Padus grayana)、エゾノウワミズザクラ(Padus avium)は花序枝に葉がつくが、シウリザクラは花序が長く太く、花弁と雄蕊がほぼ同長、葉の基部が明らかな心形で蜜腺が葉柄の上部にあるのに対し、ウワミズザクラは花序が短く、花弁より雄蕊が長い、葉の基部が鈍形・円形で蜜腺が葉身の基部にあること、エゾノウワミズザクラは花序が短く、花弁が大きく、花弁より雄蕊が明らかに短い、葉の基部が円形・やや心形なこと(蜜腺は葉柄の上部にあるの)で区別がつく[3][4][5][10]。
脚注
参考文献
- 佐竹義輔ほか 編『日本の野生植物 木本I』平凡社、1989年2月。ISBN 4-582-53504-6。
- 辻井達一『日本の樹木』中央公論社〈中公新書〉、1995年4月25日、188 - 191頁。ISBN 4-12-101238-0。
- 茂木透 写真、石井英美ほか、高橋秀男・勝山輝男 監修『樹に咲く花(離弁花1)』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑 3〉、2000年4月。ISBN 4-635-07003-4。
- 牧野富太郎 原著、大橋広好・邑田仁・岩槻邦男 編『新牧野日本植物圖鑑』北隆館、2008年11月。ISBN 978-4-8326-1000-2。
- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Padus ssiori (F.Schmidt) C.K.Schneid. シウリザクラ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年2月26日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Prunus ssiori F.Schmidt シウリザクラ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年2月26日閲覧。
- ^ a b c d e 佐竹義輔ほか編 1989, pp. 189–190
- ^ a b c d e 茂木透・石井英美ほか 2000, pp. 536–537
- ^ a b c d e f 牧野富太郎原著 2008, p. 311
- ^ a b c d e f g h i 辻井達一 1995, p. 189.
- ^ a b c 辻井達一 1995, p. 191.
- ^ a b c d e 辻井達一 1995, p. 190.
- ^ 辻井達一 1995, p. 188.
- ^ 辻井達一 1995, p. 188–189.
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