クリソライト (競走馬)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/01 14:09 UTC 版)
経歴
デビュー前
北海道勇払郡安平町のノーザンファームで生産された。一口馬主法人キャロットファームの所有馬となり、総額3000万円(一口7.5万円×400口)で出資者が募集された。
宝石の一種であるペリドットの別名から「クリソライト」と命名され[1]、栗東トレーニングセンターの音無秀孝厩舎に入厩した。
2歳(2012年)
デビューは7月7日の中京競馬場のダート1400mの2歳新馬戦。中団から最速の上がりで追い込むも、後の中山大障害勝ち馬・アップトゥデイトの2着に惜敗した。2ヶ月間を空けた9月の阪神のダート1800m未勝利戦を2着に5馬身差の圧勝で初勝利をあげた。しかしその後出走した東京のプラタナス賞、京都のもちの木賞、阪神の樅の木賞はいずれも1番人気に推されながら僅差の2着に惜敗した。
3歳(2013年)
1月の中山の黒竹賞は4戦連続で1番人気に推されながらまたも2着に惜敗した。その後約3ヶ月の休養を挟んで迎えた阪神の500万下(ダート1800m)は2着に7馬身差の圧勝で2勝目を飾った。5月の京都の昇竜ステークスを勝利して迎えた大井のジャパンダートダービーは4コーナーで先頭に立つと2着に7馬身差の圧勝でGI制覇を果たした。父のゴールドアリュールもこのレースを制しており、初の親子制覇となった。短期放牧を経て、秋は古馬一線級の壁に挑んだものの、10月のJBCクラシック、12月のジャパンカップダートともに精彩を欠く走りで立て続けに惨敗、デビューからの連対記録も9戦で途絶えてしまった。
4歳(2014年)
翌年は3月のマーチSから始動したものの惨敗。前年のJBCクラシックでトモを痛めて以降の調子落ちに加えて、JpnIを勝っているため斤量を背負うこととなり、秋のGI戦線に向けて賞金加算が大きな課題となっていた。4月のアンタレスSでは59kgの斤量に加えて、前が壁になり足を余すも7着とついに復調の兆しを見せた。5月のブリリアントSでは速い上がりに対応できず4着、7月の大沼Sでは騎手の乗り替わりもあり惨敗するも、続く盛岡のマーキュリーCではレコード決着の1/2馬身差で2着。そして、9月の日本テレビ盃では早め先頭からの強気の競馬で7馬身差の圧勝。1年2ヶ月振りの勝利であり、重賞2勝目となった。JBCクラシックは1番人気に支持されたが、逃げたコパノリッキーに3馬身差をつけられての2着[8]。続くチャンピオンズカップは14着、東京大賞典は8着に敗れた。
5歳(2015年)
3月のダイオライト記念から始動。2周目の向正面で先頭に立つとそのまま押し切り優勝、重賞3勝目を挙げた[9]。
6歳(2016年)
9月、この年新設された韓国でのコリアカップを制し、初代勝者となった。
7歳(2017年)
3月にダイオライト記念を勝ち、史上初の3連覇。以降、2年連続の出走となったコリアカップを含め3戦連続2着となるが、コリアカップ後に左前脚種子骨靱帯の負傷が判明し、長期休養に入った[10]。
8歳(2018年)
1年以上の休養ののち、11月のJBCクラシックで復帰したが15着。続く浦和記念では3着と好走するも、12月の東京大賞典は11着と惨敗した。2019年1月10日付けでJRA競走馬登録を抹消、韓国で種牡馬入りすることになった[11]。
クリソライトの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 |
[§ 2] | ||
父 ゴールドアリュール 1999 栗毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understanding | |||
Mountain Flower | ||||
父の母 *ニキーヤNikiya 1993 鹿毛 |
Nureyev | Northern Dancer | ||
Special | ||||
Reluctant Guest | Hostage | |||
Vaguely Royal | ||||
母 クリソプレーズ 2002 黒鹿毛 |
*エルコンドルパサー 1995 黒鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector | |
Miesque | ||||
*サドラーズギャル | Sadler's Wells | |||
Glenveagh | ||||
母の母 *キャサリーンパーCatherine Parr 1987 青鹿毛 |
Riverman | Never Bend | ||
River Lady | ||||
Regal Exception | Ribot | |||
Rajput Princess | ||||
母系(F-No.) | キャサリーンパー(USA)系(FN:16-a) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Nureyev 3×5 15.63%、Northern Dancer 4×5 9.38% | [§ 4] | ||
出典 |
- ^ a b c d e f g h “クリソライト(JPN)”. インターネット血統書データベースサービス. 公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2023年12月1日閲覧。
- ^ “競走馬情報:クリソライト - @Keiba”. @Keiba - 競馬を楽しむさまざまなサービスを提供する競馬サービスプロバイダ. 2022年2月24日閲覧。
- ^ “クリソライト号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2019年1月9日). 2019年1月10日閲覧。
- ^ “クリソライト引退、韓国で種牡馬に”. ラジオNIKKEI. 2022年7月16日閲覧。
- ^ “3歳ダート王クリソライトがJBCで古馬と初激突”. 競馬ラボ. 2022年7月16日閲覧。
- ^ ダイオライト記念競走優勝馬 - 南関東4競馬公式サイト 2017年3月16日閲覧
- ^ クリソライトが優勝、クリノスターオーが2着で日本馬のワンツー/コリアカップnetkeiba.com 2016年9月11日閲覧
- ^ “【JBCクラシック】最強ダート馬証明!リッキー圧逃レコードV”. スポニチアネックス (2014年11月4日). 2015年3月20日閲覧。
- ^ “【船橋・ダイオライト記念】武豊騎乗クリソライトが重賞3勝目”. netkeiba.com (2015年3月11日). 2015年3月20日閲覧。
- ^ “クリソライトが左前脚負傷で休養、秋は白紙に”. netkeiba (2017年9月28日). 2018年8月25日閲覧。
- ^ “【クリソライトが引退、韓国で種牡馬入りへ】”. world.jra-van.jp (2019年1月10日). 2022年8月20日閲覧。
- ^ “クリソライトなど韓国に広がる日本馬の血”. p.nikkansports.com (2019年5月16日). 2022年8月20日閲覧。
- ^ “Covered Broodmares Horse's Name CHRYSOLITE”. studbook.kra.co.kr. 2022年8月20日閲覧。
- ^ Seoul Race Results(コリアカップ結果(英語版・当該ページの各レース日を参照)) 韓国馬事会、2018年9月12日閲覧
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|クリソライト”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2015年12月1日閲覧。
- ^ “クリソライト - Chrysolite - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2021年9月5日閲覧。
- クリソライト (競走馬)のページへのリンク