カルシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 03:59 UTC 版)
概要
街の起源はペルシア帝国時代のソグディアナにある地名ナフシャブ (Nakhshab)、イスラム帝国のナサフ (Nasaf)、モンゴル帝国時代のハルシュホト (Kharsh-khot) にまで遡る。ブハラ・ハン国のマンギト朝時代は国内第2の都市となり、コムギ、綿、絹などを生産してはキャラバンでブハラやバルフと交易を行う交易都市として栄えた。チャガタイ・ハン国のカザン時代には夏の首府が置かれていた[2]。1364年、ティムールは現在のカルシ南部に要塞都市を築き、これが都市名の由来となった[3]。
18世紀にシャフリサブスが都市としての重要性を低下させると、入れ替わるようにカルシは重要視されるようになる。1868年までに10のキャラバンサライと4つのマドラサが建設された。
ウズベク・ソビエト社会主義共和国時代の1970代前半にはトルクメニスタンにあるアムダリア川からの灌漑計画が完了し、大規模製綿事業が行われていた。
文化施設
- ホジャ・アブドゥルアジズ・マドラサ - カルシ最大のマドラサ、現在博物館を建設中
- ラビヤ・マドラサ - 19世紀後半に設立された女性用のマドラサ
- コク・グンバズ・モスク - 16世紀に建設されたモスク
工業
天然ガスを液体燃料へと変換するGTLプラントがカルシの40km南に建設中である。この工場はサソール社のGTL技術を採用しており、年間140万トンの生産が可能である。工場ではGTLディーゼル、ケロシン、ナフサ、液体ガスなどを精製する。プロジェクト全体の費用は約40億USドルであり、中央アジア初のハイテク工場となる。この事業はウズベキスタンGTLという、サソール社とペトロナス社、ウズベクネフテガス (Uzbekneftegas) による合弁事業として行われており、ウズベクネフテガスとサソール社が44.5%ずつ出資、残りの11%をマレーシアのペトロナスが出資して2009年に設立された。プラントはシュルタン・ガスや化学コンビナートを基礎にして建設される予定である[4]。
教育
- カルシ州立大学
- カルシ工業経済研究所[5]
- ^ Postal Code Search - Karshi postcodesdb.com、2012年12月4日閲覧。
- ^ Grousset, pp. 341-2
- ^ 都市名の「カルシ」とは要塞を意味する単語。
- ^ “Uzbekistan Launches $4 bn GTL Joint Project with Sasol”. The Gazette of Central Asia (Satrapia). (2012年7月23日) 2012年12月4日閲覧。
- ^ Qarshi Muhandislik Iqtisodiyot Instituti
- ^ “ウズベキスタン共和国向け円借款契約の調印 -鉄道輸送力増強を通じてウズベキスタンおよび アフガニスタン等周辺国の開発を支援-”. JICA.go.jp (2012年2月28日). 2012年12月4日閲覧。
固有名詞の分類
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