インタープロトシリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/03 08:55 UTC 版)
国・地域 | 日本 |
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開始年 | 2013年 |
ドライバーズ チャンピオン |
2019年 PROFESSIONAL: 坪井翔 GENTLEMAN: とおる君 EXPERT: 永井秀貴 CCS-R: 山内英輝 KYOJO: 村松日向子 |
現在のシーズン |
概要
ル・マン24時間レースで日本人初の総合優勝を果たした元レーシングドライバーで、現在はトムスの監督やフォーミュラトヨタ・レーシングスクール校長を務める関谷正徳が中心になって立ち上げたワンメイクレースシリーズ[1]である。
ワンメイクレースでありながら、関口雄飛やロニー・クインタレッリ、黒澤琢弥や安田裕信など、スーパーフォーミュラやSUPER GTなどのトップカテゴリーで活躍しているプロフェッショナルドライバーとジェントルマンドライバーがペアを組み、1台のマシンをシェアしてレースを戦う仕組みを取っている点が大きな特徴となっている。
また、東名スポーツやB-MAX、インギングなどの、国内のトップカテゴリーで活躍しているチームが多数参戦していることや、専用のラウンジの提供など技術的サポートやホスピタリティが充実していることも特徴である。
専用マシンとして開発された「kuruma」は、軽量なボディにパワーを抑えたエンジンを搭載し、さらにABSなどの電子制御デバイスを排除することで、プロフェッショナルドライバーがイコールコンディションで戦うことができるだけでなく、ジェントルマンドライバーがレーシングドライビングスキルの向上を図れることを目的に設計されていることが特徴である。
2023年現在はサポートレースとして、ウエストレーシングカーズの「VITA-01」を用い、女性限定で争われる「KYOJO CUP」なども併催されている。
レース形式[2]
この節の加筆が望まれています。 |
レース1日目にジェントルマンおよびプロフェッショナルの予選、ジェントルマンの決勝第1レースを、レース2日目にジェントルマン決勝第2レースとプロフェッショナルの決勝レースが行われるのが基本フォーマットである。
予選
レース1日目の午前に実施される。ジェントルマンドライバーの走行が20分間。続けてプロドライバーの走行が15分間で実施される。
決勝
レース1日目の午後に、ジェントルマンの第1レースが12周(または30分間)で実施され、グリッドは予選のベストラップ順となる。レース2日目の午前に、ジェントルマンの第2レースが12周(または30分間)で実施され、グリッドは予選のセカンドラップ順となる。レース2日目の午後に、プロドライバーの決勝が8周(または17分)のレースが2戦続けて実施され、第1レースのグリッドは予選順となり、第2レースは第1レースの順位がグリッドとなる。2014年シーズン以前は、ジェントルマンは1日目に10~15周で第1レース(グリッドは予選順)、2日目に12~15周で第2レース(グリッドは第1レースの順位)、プロドライバーは2日目に22週の決勝レースが実施されていた。
専用マシン「kuruma」
MRレイアウトのクーペ型ワンメイクマシンの「kuruma」が参戦可能車両となる。カーボン及びパイプスペースフレームでつくられたシャシーに、グラスファイバー製ボディーカウルを被せた構成となっており、車重は1,100kg程度である。シャシー製造社は未公表だが、富士スピードウェイ周辺のコンストラクターとされる[3]。
エンジンは自然吸気のトヨタ・1GR-FE[4]をトムスがチューニングしたもので、最大出力は340ps/6400rpmを発生する。トランスミッションはパドルシフトの6速シーケンシャルを採用する。ドライバー育成の観点から、ABSやTCSのような電子制御デバイスは基本的に排除されている[5]。また空力性能を極力抑えることで、接近戦をしやすくしている。坪井翔は「フォーミュラカーのように機敏な動きだがダウンフォースが無い」として、強いて挙げるならFIA-F4に近い運転フィーリングだと語っている[6]。
ジェントルマンドライバーの走行データはデータロガーなどで取得し、そのデータをプロフェッショナルドライバーと比較することで、レーシングドライビングスキルの向上に生かすことができる。
使用パーツの大半は日本国内の製品であり、タイヤも横浜ゴム(ADVAN)のワンメイクとなっている。キットの状態で販売され、マシンの組み立ては御殿場周辺のレーシングガレージが担当する。月3台までの受注生産、約2200万円での販売となる。
元々は2011年の東京オートサロンで株式会社ブーメランが発表したモックアップ「BRG1」が原型である[7]。2012年3月25日に富士スピードウェイで行われたスーパー耐久開幕戦では、ピットウォークの時間を利用して谷口信輝によるデモラン[8]が行われた。また、シリーズ開幕戦直前となる翌2013年のSUPER GT 第2戦の際もカラーリングされた2台の「kuruma」がデモランを披露している。なお同マシンは、本シリーズ以外に2014〜2015年の間スーパー耐久・ST-1クラスにも参戦が認められていた[9]。
注釈
- ^ エキスパートとしてエントリーしたが、本番ではジェントルマンに変更。
出典
- ^ 関谷正徳氏が企画。インタープロトシリーズが今週末に開幕 - TOPNEWS・2013年6月18日
- ^ “About IPS | ドライビングアスリート”. ドライビングアスリート (2020年6月3日). 2022年11月22日閲覧。
- ^ 木下隆之のクルマ・スキ・トモニ 128LAP
- ^ 【名古屋トヨペット モータースポーツhistory】GR Garage豊田土橋のFacebook 2021年7月21日閲覧
- ^ インタープロトの助手席、体験してみました - オートスポーツ・2013年8月27日
- ^ プロとアマが1台のマシンをシェアする面白レース! インタープロトが「見る」も「やる」も魅力的な理由 (1/2ページ)
- ^ 新シリーズ「インタープロトシリーズ」のマシンを発表【スーパー耐久2012】第1戦 富士SUPER TEC - cliccar・2012年3月30日
- ^ 初走行 谷口信輝インタープロト(inter protp)マシン デモ走行 #lovecars #supergt
- ^ S耐開幕直前プレビュー(1)ST-X&1の見どころは
- ^ 話題満載のIPS最終戦で平川が2連覇を果たす
- ^ 富士、2015年もインタープロトシリーズを開催
- ^ ~モータースポーツファン必見!!~ 2014 インタープロトシリーズ
- 1 インタープロトシリーズとは
- 2 インタープロトシリーズの概要
- 3 エントリー
- 4 ポイントシステム
- 5 脚注
- インタープロトシリーズのページへのリンク