おき (列車) 山口線優等列車概略

おき (列車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/13 03:02 UTC 版)

山口線優等列車概略

あきよし

1960年3月に山口県福岡県の利用債より運転を開始した準急列車で、山口駅 - 博多駅間で運転を開始し、山口県西部から小倉・博多方面への利用に便利であることから好評であった。運転開始当初はキハ55系気動車による4両編成であったが、1960年6月に「山陽」と共通運用になったことから、キロ25形が連結された5両編成に変更された。

1963年には美祢線経由で東萩駅発着の列車も連結されていた。1964年にはさらに運転区間が延長され、石見益田駅(現在の益田駅)・浜田駅 - 博多駅間に変更、1965年には九州内での運転区間が延長され、翌年に急行列車化された。九州内では、東唐津駅天ヶ瀬駅日田駅発着が設定されたり、本州内は、下りは江津発(浜田駅まで普通)上りは浜田行き(益田駅から普通)で、益田駅 - 厚狭駅間で分割された編成が山陰・山陽本線内で併結するなど、数年ごとに運転区間が変更されるなどして複雑な運転形態を取っていた。
1975年3月に小郡駅~厚狭駅間および小倉駅~博多駅間が廃止され、山口線内は「つわの(後述)」に立て替えられ、設定当初の山口市と福岡市を直通する役割はなくなった。
一方、美祢線・日田彦山線経由の系統は1985年3月13日まで残り、その後1992年3月13日まで山陰本線滝部駅経由の「ながと」として急行運転された。

つわの

1975年3月10日の山陽新幹線の岡山駅 - 博多駅間開業によるダイヤ改正に伴い、「あきよし」の系統立て替えや「しんじ」が系統分割されたことで運転を開始し、1980年9月30日に廃止されるまで小郡駅 - 浜田駅間などで運転されていた急行列車である。運転開始当初から一部の区間では普通列車として運転されており、全区間で急行列車として運転されたことはなく、上り1号は「おき」の運転時間帯に先行し、下り2号は「おき」より遅い時間帯に設定されるといった差異があった。

しかし、「あきよし」が担っていた小郡駅以西の直通や「しんじ」が担っていた浜田駅以東や伯備線への直通がなくなったため、日本国有鉄道が当初見込んだほどの利用客はなく、当時は山口線で優等列車が特急「おき」と本列車であわせて5往復運転されていたが、輸送力が過剰になったため、特急だけ残して本列車は廃止。本列車のみ停車していた湯田温泉駅・三谷駅・日原駅及び1往復だけ特急が停車していた徳佐駅は全ての特急が停車する駅となった。


注釈

  1. ^ 但し、気動車を使用。
  2. ^ 2023年3月のダイヤ改正においてオホーツクの所要時間が短縮されるまでは第2位だった。なお、電車特急を含めると、昼行列車としてはにちりんシーガイアに次ぐ第2位である。
  3. ^ 第1位は札幌駅 - 稚内駅間の「宗谷」で、走行距離は396.2kmである。
  4. ^ 全国ではにちりんシーガイア、宗谷に次ぐ第3位である。
  5. ^ 当時の国鉄昼行特急列車でグリーン車非連結であったのは「おき」の3往復中1往復と函館本線の「いしかり(1980年10月1日の室蘭本線千歳線電化によるダイヤ改正により運転区間を延長の上、列車名を「ライラック」に改称)、それに名古屋鉄道から乗り入れていた高山本線の「北アルプス」のみでこの体制が1982年11月15日の上越新幹線開業による白紙ダイヤ改正まで続くこととなった。なお、この「おき」1往復のグリーン車非連結に関してはキハ181系の中間車であるキハ180の一部車両に専務車掌室が設置された。

出典

  1. ^ 『JR時刻表』2015年8月号、交通新聞社
  2. ^ “山陰新時代の幕開け 高速化が完成”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (2001年7月9日) 
  3. ^ 平成15年秋 ダイヤ改正インターネットアーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年7月30日
  4. ^ 平成15年度【 冬 】の臨時列車の運転(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年10月16日
  5. ^ 在来線特急列車などの全席禁煙化ならびに在来線ホームの禁煙化の拡大について(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2009年3月26日
  6. ^ 平成22年春ダイヤ改正について (PDF) [リンク切れ] - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2009年12月18日
  7. ^ 平成22年春ダイヤ改正について (PDF) (インターネット・アーカイブ) - 西日本旅客鉄道米子支社プレスリリース 2009年12月18日
  8. ^ 山口線 一部区間での運転状況について - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2013年10月16日


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