ニッケル水素電池
別名:ニッケル水素充電池,ニッケル水素蓄電池
【英】Nickel-Metal Hydride battery
ニッケル水素電池とは、電極にニッケル、および水素吸蔵合金を使用した二次電池である。
ニッケル水素電池は、それまで二次電池として主に利用されてきたニカド電池と比べて、有害物質であるカドミウムを使用していない点、2倍以上の電気容量を持つなどの特徴がある。ノートPCや携帯電話などのバッテリーとしては、既にニッケル水素電池からリチウムイオン電池(リチウムイオン二次電池)への置き換えが進んでいるが、乾電池タイプの二次電池としては、ニッケル水素電池が主となっている。ニッケル水素電池の代表的な製品として、三洋電機のeneloop(エネループ)がある。
ニッケル水素電池
正極にニッケル酸化物、負極に水素吸蔵合金(MmNi5系合金、Mm:ミッシュメタル、希土類元素の混合物)を用い、電解液に水酸化カリウムを用いた高性能電池。水素吸蔵合金などの吸蔵合金は熱、水素圧のほか、合金の電位を変えることによっても水素を吸蔵、放出できる機能を応用したものである。この電池は密閉化が比較的容易で高エネルギー密度を有するため、ZEV規制を機に急速に実用化が進んだ。反面、充電時に発熱が生じ、各セルの十分な温度管理が必要であり、またメモリー効果にも留意が必要である。これらを克服するために電池マネジメントシステムの開発もあわせて行われた結果、先進電池として十分な信頼性と実用性をもった、EVおよびハイブリッド用電池として開発が進んだ。
参照 水素吸蔵合金、ゼロエミッション車規制、メモリー効果(電池)- nickel metal hydride batteryのページへのリンク