ヒイラギ
ひいらぎ (柊)
●わが国の本州、関東地方以西から四国・九州、それに沖縄や台湾に分布しています。山野に生え、高さは4~8メートルになります。葉は厚い革質の楕円形で、縁には先端が棘状になった大きな歯牙があります。老木や樹勢が弱くなった木では、葉の棘がほとんどなくなります。11月から12月ごろ、葉腋に芳香のある小さな白色の花を咲かせます。古くから世界中で超自然の力の源泉、あるいは魔除けの木と信じられてきました。冬に花が咲くことから木扁に冬と書いて「柊」、または葉の棘に触れると痛いことから「疼痛木」とも書きます。
●モクセイ科モクセイ属の常緑小高木で、学名は Osmanthusheterophyllus。英名は Holly。
ヒイラギ
(Osmanthusheterophyllus から転送)
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ヒイラギ(柊[7]・疼木[7]・柊木、学名: Osmanthus heterophyllus)は、モクセイ科モクセイ属に分類される常緑小高木の1種。冬に白い小花が集まって咲き、甘い芳香を放つ。とげ状の鋸歯をもつ葉が特徴で、邪気を払う縁起木として生け垣や庭木に良く植えられる。
脚注
- ^ 邪鬼払いに使う植物は、ヒイラギ、トベラ、アセビ、サイカチの実の莢など、地域によって異なる[16]。
- ^ ヒイラギは冬にも緑の葉と赤い実をつける植物なので、不死の象徴と考えられた。ヨーロッパの異教徒はヒイラギが男、ツタが女と考え、キリスト教以前から祭りに用いられていた。キリスト教のシンボルになるのは簡単なことで、先のとがったヒイラギの葉は十字架で処刑されたキリストの冠のイバラを表すとされ、赤い実はイバラが皮膚を貫いたとき珠となって落ちたキリストの血になったとされる(デズモンド・モリス『クリスマス・ウォッチング』(扶桑社)「42 家にヒイラギを吊るすのはなぜか?」)
出典
- ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Osmanthus heterophyllus (G.Don) P.S.Green ヒイラギ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年6月12日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Osmanthus ilicifolius (Hassk.) Carrière ヒイラギ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年6月12日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Osmanthus acutus Masam. et K.Mori ヒイラギ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年6月12日閲覧。
- ^ a b Anthony Julian Huxley; et al. (1992). The New Royal Horticultural Society dictionary of gardening. Macmillan. ISBN 1561590010. OCLC 59942059
- ^ Kunio Iwatsuki; et al. (1993). Flora of Japan. Kodansha. ISBN 4061546031. OCLC 29511812
- ^ Terrell, E. E. et al., "A Checklist of Names for 3,000 Vascular Plants of Economic Importance", Agriculture Handbook, no. 505, Agricultural Research Service, U.S. Dept. of Agriculture, 1977.
- ^ a b c d e f g h i j k 西田尚道監修 志村隆・平野勝男編 2009, p. 238.
- ^ a b c d e 平野隆久監修 永岡書店編 1997, p. 151.
- ^ a b c d e f g h i 山﨑誠子 2019, p. 70.
- ^ a b c 林 (2011)、628頁
- ^ "Osmanthus heterophyllus (G. Don) P. S. Green". Germplasm Resources Information Network (GRIN). Agricultural Research Service (ARS), United States Department of Agriculture (USDA). 2014年1月23日閲覧。 (英語)
- ^ a b c d e f g 正木覚 2012, p. 91.
- ^ a b 山﨑誠子 2019, p. 71.
- ^ a b c 辻井達一 2006, p. 123.
- ^ a b c d e f g h 山本規詔 2017, p. 56.
- ^ a b c d e 田中潔 2011, p. 24.
- ^ "柊の花(ヒイラギの花)│初冬".(NPO法人季語と歳時記の会). 2015年12月8日閲覧
- ^ 辻井達一 2006, p. 122.
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