EZ80とは? わかりやすく解説

eZ80

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/29 01:16 UTC 版)

TI-84 Plus CEに搭載されたeZ80。256 KBのRAMを内蔵している。

eZ80 は、2001年に発売されたザイログ8ビットマイクロプロセッサであり、基本的には同社のZ80の更新版である。


概要

eZ80 は Z80 とバイナリ互換性があるが、3ステージのパイプラインを有しているため[1]、同じクロック周波数で約3倍の性能を発揮する。最大50MHzで駆動できるため、高速なメモリ(命令フェッチにウェイトが発生しないレベル。150MHz に相当する高速なメモリ)を接続すればZ80を150MHzで駆動したときと同程度の性能を発揮する。

メモリーモードが2つあり、それぞれZ80メモリーモードとADLモードと呼ばれる。ADLモードの時だけメモリ管理ユニットなしで最大16MBのメモリを直接扱える。そのため、ADLモードのときレジスタの多く(HL、BC、DE、IX、IY、PC、SP)は16ビットから24ビットに拡張される。ADLモードの時、Z80コードとの互換性はないが、MBASEレジスタを設定することによって16MBのメモリ空間の任意の位置(ただし、64KBの倍数のアドレスしか指定できない)にZ80コードの配置アドレスを指定することができる。それによって、メモリ空間にZ80とeZ80のコードを混在させることができる[1]

メモリインタフェースはZ80と似ており、バス要求/ACKピンがあり、チップ選択ピンが4つ追加されている。オンチップでフラッシュメモリ(最大256KB)を搭載したバージョンや、オンチップで高速SRAM(最大16KB)を搭載したバージョンなどがある。ソフトウェアとしては、フリーなTCP/IPスタック、Xinuベースのオペレーティングシステム、リアルタイムカーネルなどがある。

eZ80Acclaim!

eZ80 をコアとしたASSP(Application Specific Standard Product)。最大128KBのフラッシュメモリと最大8KBのSRAMを備え、20MHzまでのクロック周波数で駆動できる。

eZ80AcclaimPlus!

通信機能を強化したバージョン。最大256KBのフラッシュメモリ、16KBのSRAMを搭載し、最大50MHzで駆動できる。10/100BaseT イーサネット MAC などをオンチップで実行できる。

脚注


eZ80

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 04:51 UTC 版)

Z80」の記事における「eZ80」の解説

3ステージ命令パイプライン導入し同一クロックZ80に対して約3倍のパフォーマンスを持つ。最大クロックスピードは50MHz、アドレスレジスタ24ビット拡張しており、16MByteアドレッシング可能。Rabbit 2000/3000/4000/5000と同じく現行商品である。

※この「eZ80」の解説は、「Z80」の解説の一部です。
「eZ80」を含む「Z80」の記事については、「Z80」の概要を参照ください。

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