EU規制等への対応のための無鉛化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 02:55 UTC 版)
「無鉛化」の記事における「EU規制等への対応のための無鉛化」の解説
「RoHS」、「WEEE指令」、および「電子情報製品生産汚染防止管理弁法」も参照 EU(欧州連合)は産業廃棄物の処理問題対策として様々な先進的環境対策を実施している。日本の各メーカーにとってEUは重要な輸出先であるため規制クリアの為に世界に先駆けた研究を行っている。RoHS指令は、2006年7月以降EU域内で販売される電気製品について鉛・水銀・カドミウム・六価クロムなどの重金属や特定化学物質について使用量を制限したもので、この規制をクリアするための代表的技術としてハンダの無鉛化が達成された(→鉛フリーはんだ)。 その後各国でRoHS指令に倣い、日本のJ-MOSS(ただし、使用表示が求められているのみで使用規制ではない)や中国の電子情報製品生産汚染防止管理弁法等、独自の法規制をする例が増えてきた。このうち電子情報製品生産汚染防止管理弁法については、RoHS指令で認められていた適切な代替手段が無い場合の除外項目の規定が無く、すなわちRoHS指令で対象外となっていた高融点の鉛入りはんだや電子セラミック部品内の鉛なども規制対象となり、各メーカーは対応に追われている。 またELV指令は廃自動車の廃棄物対策のために2003年7月以後、鉛・水銀・六価クロムの使用量を自動車重量の1000ppm以下に、カドミウムの使用量を同じく100ppm以下に削減するもの(この鉛にはバッテリーは含まれない)。この規制のうち鉛に関しては上記ハンダの無鉛化と塗料の無鉛化が技術的ポイントで、それまで自動車塗料に大量に使われていた鉛系顔料が、1998年から順次鉛を含まないタイプの採用が始まり2007年の時点ではほぼ切り替えられている。
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