食料生産と歩留まり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/07 15:57 UTC 版)
食料生産では、いかに食品廃材を減らして可食部を多く得るかが重要課題となる。例えば屠畜場では家畜一頭から採れる食肉や家畜由来製品を少しでも多く得ようと、屠殺の方法から解体方法、あるいは利用方法まで様々な分野での研究・技術開発が進んでおり、また無駄なく家畜を利用するため、料理方法も世界各地で様々な工夫が見られ、屑肉はハンバーグなどの料理に、もつ(内臓肉)も工夫を凝らして食べる方法が存在する。 ただ、この歩留まり向上の技術的な発展は、必ずしも良いことばかりとはいえない。例えばBSE問題では、肉骨粉のような食品廃材を飼料として利用した結果として問題が拡大している。また米国産牛肉の生産で導入されている先進的食肉回収システムはこの歩留まり向上を目指したシステムだが、これが「骨周辺の肉を高圧の水ないし空気で吹き飛ばす」という性質のものであるため、危険部位として問題視されている神経組織の混入を招くのではないかと見る識者もいる。このため生産側ではBSE検査がされている牛について、検査が陰性であると確認されるまで留め置くとした。
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