雪形の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/09 22:27 UTC 版)
雪形には、農民になじみのものの形が見立てられていることが多い。見立てられた形には、「種まき」「豆まき」「粟まき」「代掻き」「田打ち」などをしている人物や馬、牛、鳥など身近な動植物、文字、農具類等がある。 例えば富士山には、豆まき小僧、農鳥、農牛、お犬雪、農男などの雪の形が見立てられてきた。曲亭馬琴の『覉旅漫録』には農男の記述がある。 「白馬岳に見られる馬型の雪模様は「代馬(しろうま)」、つまり代掻きをする馬の形に見立てたもので、これが見られると代掻き作業をすべき時期だと里人は知ったという。なお山の名は「代馬(しろうま)」に「白馬」という字があてられて、現在の「白馬岳」となったものである。 五龍岳の「武田菱」(御菱)は農事暦としての役割は伝わっていないが、明瞭な形が美しく誰にも分かりやすい。 寛政・文化年間の菅江真澄の著した津軽の遊覧記には八甲田山と岩木山の残雪図が残されていた。この中に八甲田山については「種蒔爺」「蟹鋏」「牛首」について図とその農事暦についての記述がある。
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