しゃかはっそうやまとぶんこ〔シヤカハツサウやまとブンコ〕【釈迦八相倭文庫】
釈迦八相倭文庫
読み方:シャカハッソウヤマトブンコ(shakahassouyamatobunko), ミノリノニワヤマトブンコ(minorinoniwayamatobunko)
釈迦八相倭文庫
釈迦八相倭文庫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 06:45 UTC 版)
「禍 (伝説の生物)」の記事における「釈迦八相倭文庫」の解説
江戸時代~明治にかけて書かれた万亭応賀の合巻『釈迦八相倭文庫』(22編)に登場している。猪に似た獣で、鉄を食う。満腹なときはおとなしいが空腹となり餓えると暴れ出し、その力は獅子や虎に百倍するという。 私良摩(しらま)国の達婆太子は忠臣・頗羅隋(はらだ)の「悪政をすればわざわいが国に出で来たる」という諫言に怒り「わざわいというものがもしこの世にあるならば目の前に見せてみよ」とその首を斬る。頗羅隋の息子である賓頭盧(びんずる)は「父の首が欲しくばわざわいを目の前に見せて見ろ」と達婆太子に命じられる。「わざわい欲しくば山へゆけ」と子供たちがうたっていた歌をたよりにたどりついた賓頭盧は山中で正舎利仙(しょうしゃりせん)という仙人から「わざわい」を授かり難題を解決する。その後、達婆太子は「わざわい」を館で飼育するが、エサとして与える鉄がなくなり国中から鉄を納めさせる。しかしそれでも鉄が足りず空腹となった「わざわい」が暴れ出したので、庭に大きな穴を掘り中へ炭を大量におこして焼き殺す。しかし火に包まれた「わざわい」が穴から出て駆け回り、達婆太子の館はすべて燃え落ちてしまう。 22編は表紙や挿絵にも猪のような姿の「わざわい」が描かれ、焼き殺す先の顛末などからも『旧雑譬喩経』や『宝物集』などにある描写を典拠としたことがわかる。
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