軽度または一時的な解離
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 00:07 UTC 版)
「解離性同一性障害」の記事における「軽度または一時的な解離」の解説
金縛りや金縛り中の体外離脱体験なども通常は病的な解離ではない。また憑依現象(日本では狐憑きなど)や宗教性の一時的トランス状態は、その人が住んでいる文化圏で普通に受け入れられているものならDIDではなく、そもそも障害とはみなさない。「没入」や「白日夢」などの正常範囲の解離は、たしかに知覚と注意の幅は狭くなっているが、しかし記憶や同一性は、正常状態から遠くに隔たってはいない(「解離」の「誰にでも普通にある正常な範囲」を参照)。 逆に病的解離の特徴は自己史記憶と同一性が、状態で大きく変わることである。DIDとみなされるのはうつ症状や頭痛、原因の解らない不安、その他の著しい精神的な苦痛もたらす症状が継続的である人の中で、交代人格をもっている人であり、そのことのために対人関係の困難が生じている場合である。かつては正常な範囲の解離から病的な解離まで連続的であると理解されていたが、現在では連続的ではなくその二つの類型が存在するという理解が主流である。また、DIDでも記憶が共有されている、別人格がふだんは表には現れないなどで、社会生活に支障がなく、本人も苦痛を感じていないのであれば障害ではない。
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