解析解とは? わかりやすく解説

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かいせき‐かい【解析解】

読み方:かいせきかい

厳密解


微分方程式

(解析解 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/22 01:54 UTC 版)

解析学において、微分方程式びぶんほうていしき: differential equation)とは、未知関数とその導関数の関係式として書かれている関数方程式である[1]


注釈

  1. ^ : order
  2. ^ : nth order differential equation
  3. ^ : non-linear differential equation
  4. ^ : homogeneous linear differential equation
  5. ^ : inhomogeneous linear differential equation
  6. ^ : stochastic differential equation、SDE
  7. ^ この微分方程式の解として指数関数を定義する場合もある。その場合、y(0) = 1 となる解 y(x) を指数関数 exp(x) (≡ ex) とする。
  8. ^ この関係を示す際に、ラフな計算法として dy, dx を微小な数として扱うことがある。つまり、
    の両辺に dx/y を掛けて、
    とし、最後に積分記号 を添える。
  9. ^ 対数関数が指数関数の逆関数であることを利用する。exp(ln y) = y.
  10. ^ 解法: 一つの方法は次の自然対数の積分公式を利用する方法である。

    ある xy0 となるなら、

    方程式を満たす解 y0 である。次に y0 とならない解を探すと、 方程式は次のように変形できる。

    両辺を積分すれば、右辺は最初に示した積分と同じ形になる[注釈 8]

    両辺の積分を計算すると方程式の解は指数関数になることが分かる[注釈 9]

    その他の解法としては結局、指数関数か対数関数の定義に帰着させることになる。

  11. ^ 非自明な解を探しているので、任意の λ に対して f(x) = Cexp(λx) ≠ 0 である。従って、
    を満たす λ はすべて
    を満たす。
  12. ^ 解の形として f(x) = C(x)exp(λx) というものを仮定しても一般性は損なわれない。
  13. ^ a ≠ 0b ≠ 0 および αβ ≠ 0 は定数で、C1, C2積分定数

出典

  1. ^ a b c d e 長倉三郎ほか編、『岩波理化学辞典 Archived 2013年9月27日, at the Wayback Machine.』、岩波書店、1998年、項目「微分方程式」より。ISBN 4-00-080090-6
  2. ^ a b 長島隆廣 『常微分方程式80余例とその厳密解』 近代文芸社、2005年 ISBN 4-7733-7282-6. 国立国会図書館蔵書, 請求記号:MA117-H55(東京 本館書庫)
  3. ^ 長島 隆廣[常微分方程式134例とその解]丸善出版サービスセンター,1982年5月発行,国立国会図書館・請求記号 MA117-111,全国書誌番号 82049441
  4. ^ 長島 隆廣『常微分方程式80余例と求積法による解法』2018年12月 researchmap で公開,全編PDF: https://researchmap.jp/T_Nagashima または,https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/263160/16f8fddfba5ab789f6475ac2962bfd31?frame_id=539358


「微分方程式」の続きの解説一覧

解析解

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/19 23:12 UTC 版)

移流拡散方程式」の記事における「解析解」の解説

1次元で、係数c , D が定数移流拡散方程式 ∂ ϕ ∂ t + c ∂ ϕ ∂ x = D ∂ 2 ϕ ∂ x 2 {\displaystyle {\frac {\partial \phi }{\partial t}}+c{\frac {\partial \phi }{\partial x}}=D{\frac {\partial ^{2}\phi }{\partial x^{2}}}} については、ラプラス変換利用して解析解を求めることができる。ここで、境界条件として次の単位ステップ関数仮定する: ϕ ( t , 0 ) = U 0 ( t ) = { 0 ( t < 0 ) 1 ( t ≥ 0 ) {\displaystyle \phi (t,0)=U_{0}(t)={\begin{cases}0&(t<0)\\1&(t\geq 0)\end{cases}}} lim x → ∞ ϕ ( t , x ) < ∞ ( t ≥ 0 ) {\displaystyle \lim _{x\rightarrow \infty }\phi (t,x)<\infty \quad (t\geq 0)} また、初期条件としては次を仮定する: ϕ ( 0 , x ) = 0 ( x ≥ 0 ) {\displaystyle \phi (0,x)=0\quad (x\geq 0)} (実質的にt> 0, x > 0 の解にのみ興味がある。) このとき、解は ϕ ( t , x ) = 1 2 exp ⁡ ( c 2 D x ) [ exp ⁡ ( − c 2 D x ) erfc ⁡ ( 1 2 D t ( x − c t ) ) + exp ⁡ ( c 2 D x ) erfc ⁡ ( 1 2 D t ( x + c t ) ) ] {\displaystyle \phi (t,x)={\frac {1}{2}}\exp \left({\frac {c}{2D}}x\right)\left[\exp \left(-{\frac {c}{2D}}x\right)\operatorname {erfc} \left({\frac {1}{2{\sqrt {Dt}}}}(x-ct)\right)+\exp \left({\frac {c}{2D}}x\right)\operatorname {erfc} \left({\frac {1}{2{\sqrt {Dt}}}}(x+ct)\right)\right]} となる。ここで、erfc(z )相補誤差関数である。

※この「解析解」の解説は、「移流拡散方程式」の解説の一部です。
「解析解」を含む「移流拡散方程式」の記事については、「移流拡散方程式」の概要を参照ください。


解析解

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 15:06 UTC 版)

リアプノフ方程式」の記事における「解析解」の解説

vec作用素 vec ⁡ ( A ) {\displaystyle \operatorname {vec} (A)} を(行列 A {\displaystyle A} から1列のベクトルへの)積み重ね作用素とし、 A ⊗ B {\displaystyle A\otimes B} を A {\displaystyle A} と B {\displaystyle B} のクロネッカー積定義すると、連続離散時間リアプノフ方程式を、ある行列方程式として表現できる。さらに、もし A {\displaystyle A} が安定的であれば、解もまたある積分連続時間場合)または級数離散時間場合)で表現できる

※この「解析解」の解説は、「リアプノフ方程式」の解説の一部です。
「解析解」を含む「リアプノフ方程式」の記事については、「リアプノフ方程式」の概要を参照ください。

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