親字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/31 17:47 UTC 版)
親字は、主に康熙字典・中華大字典(中国語版)・説文解字注・説文通訓定声・宋元以来俗字譜等から収集し、康熙字典の順番に配列した。そのため「さんずい」や「草冠」のような親字が多い部首の漢字を探しにくいという問題や、漢字によっては部首がわかりにくいという問題も、康熙字典から引き継ぐことになった。この問題に対処するため、利用者が効率よく検字できるように索引巻(第13巻)も提供されている。 親字の音・反切には広韻ではなく集韻を採用している。音訓は歴史的仮名遣で記し、常用字には現代中国語の音が注音符号・ウェード式で表記されている。また親字の字源説および篆書体は主に説文解字を引用している。 大漢和辞典を編纂した1930年代当時は甲骨文字学や音韻学が現在ほど発展しておらず、そのため今日では漢字の韻や字源の説明にやや古いところが見られる(たとえば「東」の文字は、甲骨文字学により今日では「ふくろ」を表す象形文字が字源との考えが主流だが、大漢和辞典では説文から「木の中に日がある」と字源を説明している)。大漢和辞典の親字の説明は、ほぼ全面的に過去の文献の引用とその日本語による要約に終始している。後述するように、大漢和辞典において諸橋が自身の言葉で執筆している箇所はほぼないと考えられている。
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