術式の分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/14 07:11 UTC 版)
フォンタン手術の術式には、フォンタンらにより報告された原法も含めて以下の術式がある。 心房・肺動脈連結法(Atriopulmonary connection, APC法)フォンタン原法、右房血を肺動脈へ(1970年~1980年代後半) 大静脈・肺動脈連結法(Total cavopulmonary connection, TCPC法)側方トンネル法(Lateral tunnel TCPC: TCPC-LT法)SVC-肺動脈吻合+IVC-心房側壁を介して肺循環へ(1988年~) 心外導管法(Extracardiac TCPC: TCPC-EC法)SVC-肺動脈吻合+IVC-人工血管を介して肺循環へ(1990年~) 手術時間が比較的短い、術後心機能が良い、術後に不整脈の発生が少ないなどの利点がある。 フォンタン原法の右心房から肺動脈に接続していた理由は平たく言うと「フォンタンの勘違い」によるもので、当初彼は「三尖弁閉鎖の患者は通常の人より右心房の筋肉が発達しており、その収縮でなら右心室なしでも肺循環を支えられる。」と考えていたが、実際には肺循環の原動力は左心室の拍出力によるものであることが後に松田暉の実験によって証明され、さらに1978年に日本の川島康生が単心室に血管の奇形でほぼ全部の静脈血が流れる上大静脈を持つ患者の肺動脈に上大静脈をそのまま接続する手術(total cavopulmonary shunt(TCPS)手術・川島手術(Kawashima operation))を行い、循環に問題がなかったことから右心室だけではなく、右心房並びにその弁がなくても体全体の血液を肺に戻せることが分かったため、このように改良されていった。
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