英語落語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/01 08:12 UTC 版)
1997年、たまたま知り合った外国人に落語の面白さを上手く伝えられず、悔しい思いをしたことがきっかけで「落語で外国人が笑うのか試してみたい」と、英語落語を始めることを決意した。ネタ選びから始め、1年間かけて準備を重ね、1998年にアメリカ合衆国コロラド州にて英語落語を初公演を行った。演目は「CHIーRIーTOーTEーCHIN(ちりとてちん)」。以来、シンガポール・カナダ・マレーシア・イギリス・オーストラリア・インド・ジャマイカ・ブルネイダルサラーム・フィリピンなど25カ国100都市以上で公演を行う。英語落語で手がけた演目は、「ちりとてちん」「刻うどん」「お玉牛」「動物園」「いらち俥」「持参金」「猫の茶碗」「天狗裁き」「禁酒関所」「ハル子とカズ子」など、20以上。古典以外にも映像を使った新作英語落語「不思議な国、ニッポン」をニューヨークのブロードウェーで900人の観客を前に公演した。その活動が認められ、2007年に文化庁文化交流使に任命。2008年4月から半年間掛けて、アメリカ大陸を一周し、全米30都市以上をキャンピングカーで回って90公演以上を行う「全米RAKUGOツアー」に挑戦した。家族とともにアメリカ大陸を笑いで巡業する姿は、FOX・NBCなど数々の現地テレビメディアにも取り上げられ、アメリカのテレビ番組に数多く生出演した。6月にはシカゴで「Chicago繁昌亭」と題して桂あさ吉、内海英華が参加し、公演を行った。9月には前年に引き続き、2回目となる全編英語の寄席「New York繁昌亭」をプロデュースし、桂三枝(現:六代桂文枝)も出演。NHKドキュメンタリー番組「ブロードウエイを笑わせろ!」として放送された。2000年には国際交流基金の企画で、シドニーオペラハウスコンサートホールで落語会を開催した。世界最大のコメディフェスティバルであるカナダの「Just For Laughs」にも出演。2009年にはアメリカの国立劇場「ケネディセンター」に落語家として初めて出演した。 桂かい枝の英語落語の活動は、2012年春から全国で使われる中学3年生の英語の教科書「One World」(教育出版)、「New Horizon」(東京書籍)、2018年からは高等学校の英語教科書「ELEMENT」(啓林館)、「POLE STAR」(数研出版)にも活動が掲載されている。 「桂かい枝の英語落語絵本シリーズ」として、「まんじゅう怖い」「転失気」「猫の茶碗」(汐文社)、「英語DE落語シリーズ」として「動物園」(鈴木出版)を出版、英語の絵本を翻訳した「牛はどこでもモー!」(鈴木出版)は、小学校2年生の国語の教科書にも取り上げられている。 2007年から大阪樟蔭女子大学の非常勤講師を務め、英語落語の授業を担当。2016年4月1日付で客員教授に就任。
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「英語落語」の例文・使い方・用例・文例
- 伝統的な日本の演芸を外国に紹介するため,1997年に英語落語を始める。
- 英語の授業の一環として,日本の中学生が僕の英語落語を見ることがしばしばあります。
- 桂(かつら)かい枝(し)さん―世界各地で英語落語を公演
- 1997年に初めて英語落語の公演を行う。
- 英語落語オフィシャル・サイト http://eigo-rakugo.com
- だから,実質的には,みんなで協力して英語落語の話を完成させているのです。
- 英語落語の公演は,落語と英語がどちらも楽しいものだと生徒たちに示す良い手段です。
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