花菱家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 05:31 UTC 版)
花菱源一郎(はなびし げんいちろう) 声 - 徳丸完 本作の最大の悪役。 優二の父親。性格は厳格の域を超えた悪辣なまでの要領の良さに加え、自己中心的で自尊心が過剰なまでに強く、非常に傲慢で身勝手かつ暴力的なエゴイスト。老境に入り家督断絶の恐れから些細なことですぐに癇癪を起こす上、後取り欲しさに自らの利益のためならば暴力も躊躇わない手段も駆使し、それを正当化していた。親類に対する愛情も軽薄で、息子を亡くした後、薫(兄の方)を次期当主とすべく、厳しい帝王教育を施すものの、僅かでも逆らえば倍以上の虐待を加え、さらには遺された久美の遺品を残らず奪い取って目の前で燃やしていた。さらには「桜庭葵と婚姻した者を、花菱財閥次期当主とする」という無責任な遺言を作成する。薫および弟双方共に虐待してきたため、2人からの強い憎しみを買った。それが原因で薫に家出され、図々しくもそのショックで精神的に弱って認知症を発症し、薫に完全に決別され、惨めに他界した。 花菱優二(はなびし ゆうじ) 薫と薫(異母弟)の父親。周囲からの反対に遭い、久美とは入籍していなかった。薫が5歳の頃に事故死した。彼の死は、源一郎が暴挙に出るきっかけを作り、薫に苦難の人生を歩ませることとなった。 本条久美(ほんじょう くみ) 薫の母親であり、彼が幼い頃に亡くなった。彼女の墓は、薫と葵と雅が訪れた舞台の1つである。 薫(異母弟)の母 本名不明。素顔は不明だが、口元に黒子がある。自分の息子を花菱財閥の正式な後継者と認識しており、薫(異母兄)の存在を知った時は悲しみと悔しさを露わにしていた。エピローグ直前の2人の薫が対面した際の会話から、この時点では存命している。 花菱薫(はなびし かおる)<弟> 薫の異母弟。異母兄と同姓同名。原作のみの登場。異母兄同様、非嫡出子として育った為、不遇な人生を過ごしてきた。出奔した異母兄の代わりとして源一郎から花菱家に招かれたことで、千載一遇のチャンスとばかりに進んで花菱財閥の跡取りになろうとする。源一郎の遺言の内容上、終盤では次期当主となるために、異母兄から力ずくで葵を奪い取ろうとする。認知症発症後に甲斐甲斐しく介護していることに関して日々感謝されていたためか、源一郎には肉親としての情を持ち、異母兄に対しては源一郎の認知症の元凶と強く信じて内心怒りを燃やすなど、本質的にはどこか好青年的である。しかし、自分にも虐待を加え続けた源一郎に対しての恨みは残っていたらしく、上記の無責任な内容の遺言を知ったのもあって彼の死を全く悲しんでいなかった(それどころか今までの好青年的な面を捨て、悪しざまに罵っている)。葵を花菱家に幽閉した後、葵の両親との面会にまで漕ぎつけるが、葵の決意と葵を奪還しに現れた異母兄の出現、源一郎の遺言の内容を葵の母に逆手に取られ、敗北。その後、異母兄から花菱家の家督を託された。
※この「花菱家」の解説は、「藍より青し」の解説の一部です。
「花菱家」を含む「藍より青し」の記事については、「藍より青し」の概要を参照ください。
- 花菱家のページへのリンク