老子の社会階級とは? わかりやすく解説

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老子の社会階級

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 03:00 UTC 版)

老子」の記事における「老子の社会階級」の解説

老子が描く理想的な小国寡民」国家は、とても牧歌的な社会である。 小國寡民。使有什伯之器而不用;使民重死而不遠徙。雖有舟輿,無所乘之,雖有甲兵,無所陳之。使民復結繩而用之,甘其食,美其服,安其居,樂其俗。鄰國相望,雞之聲相聞,民至老死,不相往來 — 道德經80 老子が言う小国寡民の国。そこでは兵器などあっても使われることは無く、死を賭して遠方向かわせる事も無い。船や車も用いられず、甲冑着て戦う事もないと、戦乱の無い世界を描く。民衆の生活についても、文字用いず縄の結び目通信に使う程度充分足り、今のままでもその食物美味思い服装立派だ考え住まい満足し、それらを自給自足賄い、その素朴な習俗を楽しむという。隣の国との関係は、互いに望み合えせいぜい鳴き声かすかに聞こえ程度の距離ながら、一生の中で往来する機会なども無いという。このような鮮明な農村理想風景描写しながら、老子政治について説いてもおり、大国統治小魚調理するように上からの干渉極力抑えて、民のあるがままにすべきと君主へその秘訣述べ60章)、要職者などに名声高まった返って謙虚にすべきと諭し9章)、民に対す為政者へりくだりこそが天下歓迎され長期にわたり安泰維持出来るとある(66章)。権力政治に対して、民が君主圧政重罰慣れると、上の権力ものともしない状態になり(72章)、民が圧政苦しみ、死を恐れなくなれば死罪による脅しも効かなくなり民の反乱国家崩壊を招くと警告している(74章)。また、法令どんなに整備しても必ず法網をくぐる者が現れ、さらに犯罪者増えるという趣旨から法律政令簡素化説いている(57章)。 中国共産主義革命以後老子イデオロギーがどんな社会階級から発せられたものか議論となり、范文瀾は春秋末期から戦国初期没落領主層の思想に基づくと主張したマルクス主義の呂振羽は、都市商人対す農村新興地主らの闘争理論だと述べた侯外廬戦国時代疲弊する農業共同体農民思想代弁だと主張した貝塚は、政治腐敗嫌気差し農村逃れた知識層か、戦乱逸民した学者階級などと推測する。しかし、この問題解決見ていない。

※この「老子の社会階級」の解説は、「老子」の解説の一部です。
「老子の社会階級」を含む「老子」の記事については、「老子」の概要を参照ください。

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