老女の言葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 10:08 UTC 版)
「千夜一夜物語のあらすじ」の記事における「老女の言葉」の解説
感服した王は五人の処女を買い受ける相談をするが、老女は金では贖えない、ひと月断食せよと告げる。そして最初の十日が過ぎたらこの聖水を飲め、自分は「見えざる国の住人」に会いにいき、十一日めの朝に現れる、といって立ち去った。十一日め、聖水を飲んでいると老女があらわれ、バナナの葉にくるまれたジャムを渡し、二十一日めにこれを食べろと告げて立ち去った。そして二十一日めの朝、老女が再度あらわれる。 乙女たちを「見えざる国」に連れてゆき、潔めをうけさせて三十日めに戻るだろう、ついては誰かをともに連れていき潔めをうけさせてもよい、という話に、王はサフィーアを連れてゆき、行方不明の子らを取り戻せるようはかってくれと申し入れた。老女は封印された盃をわたして三十日めの朝に飲めといい、サフィーアを連れて立ち去った。しかし三十日め、王はずたずたに切り割かれた肉片となって家臣どもに発見されたのである。残された盃には、アフリドニオス王の命を受けた災厄の母が、サフィーア王女を奪還しオマル王に復讐を果たした顛末の、勝利宣言メモが残されていた。 ダンダーンが語り終わると、ダウールマカーン王はさめざめと泣いたあと、はじめての御前会議の準備をはじめた。ダウールマカーン王はダマスから運んできた財宝をわけあたえ、次にシャールカーン宛に、力をあわせて弔い合戦をしようと手紙を書き、ダンダーンに届けさせた。ダンダーンがもどるあいだふたつの出来事があり、ひとつは風呂焚きが多大な栄誉に浴したこと、もうひとつは白人奴隷のひとりに手がついて、子を孕んだことである。やがてシャールカーンは軍をひきいてダウールマカーン王に合流した。兄弟のあいだにわだかまりはなかった。 ダウールマカーン軍は進撃を開始する。迎撃するのはアフリドニオス王とハルドビオス王の連合軍。アフリドニオス王は災厄の母を召し出して、策を聞く。災厄の母が提示したのは包囲作戦である。さらに、まずシャールカーンを亡き者にしようとし、ルカスという屈強の戦士に一騎討ちをさせる。しかしシャールカーンはこれを撃退した。一騎討ちが終わると乱戦になり、ダウールマカーン王は偽りの敗走の計をたてた。計略は図にあたり、キリスト教軍は壊滅した。 アフリドニオス王がコンスタンティニアに逃げ戻ると、災厄の母は五十の兵を借りて回教徒の商隊にばけさせ、自身はキリスト教徒に幽閉されているところを救出された聖人に扮し、兵たちに指示を与えてダウールマカーン軍に接触した。兄弟はすっかり信じてしまい、災厄の母は次のようなデタラメ話をした。
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