細胞質分裂
細胞分裂の後期、染色体の両極への分配後に起こる細胞質の分裂。アクチンフィラメントからできる収縮環が縮むことによって起こる。
細胞質分裂
細胞質分裂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/25 22:30 UTC 版)
Plkが細胞質分裂の過程に関与していることは、分裂酵母で最初に示された。Plo1の過剰発現によって細胞周期のどの段階においても隔壁の形成が駆動されるが、plo1変異体では形成が起こらない。Mid1と呼ばれるタンパク質は収縮環が形成される場所を決定し、Plkによるリン酸化によって核外へ移行することが示されている。哺乳類のPlk1の細胞質分裂における役割に関する近年の研究からは、キネシン関連モータータンパク質MKLP2(英語版)とダイニンのサブ構成要素であるNUDC(英語版)が、PBDと相互作用するPlk1の基質としての可能性が示されている。MKLP2とNUDCはどちらもモータータンパク質活性と関係しており、中央紡錘体に局在する。PLK1はスピンドルミッドゾーンのセントラルスピンドリン(英語版)サブユニットCYK4(英語版)をリン酸化し、それによってRhoのGEFであるECT2(英語版)がリクルートされてRhoA(英語版)が活性化され、アクトミオシンによる環の収縮が活性化されることが明らかにされている。
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細胞質分裂(cytokinesis)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 01:37 UTC 版)
「体細胞分裂」の記事における「細胞質分裂(cytokinesis)」の解説
染色体分離に引き続いて起こる、細胞質を二分する過程をいう。上記の後期終盤から終期の段階からこれが起こっているのが一般的に観られるため、その時期をこのように呼ぶ。動物細胞の細胞質分裂では、中央紡錘体central spindleに集積したタンパク質群により、低分子量GTPaseであるRhoが赤道面の細胞膜のすぐ内側で活性化・集積し、その後、アクチンフィラメントとミオシンIIなど多数のタンパク質から成る収縮環contractile ringとよばれる構造が形成され、それらの精緻な相互作用により収縮、分裂溝が生じる。その後、最終的に二つに切断される機構については、ESCRTと呼ばれるタンパク質群などが重要であることが明らかにされているが、未だ詳細は明らかではない。植物細胞の細胞質分裂では、紡錘体の中央部域に、ゴルジ小胞が集まって細胞板が形成され、細胞が二つに分けられる。
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