紙本著色融通念仏縁起絵とは? わかりやすく解説

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紙本著色融通念仏縁起絵

主名称: 紙本著色融通念仏縁起絵
指定番号 1874
枝番 00
指定年月日 1987.06.06(昭和62.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 絵画
ト書
員数 1幅
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  融通念仏縁起絵は、宗祖である良忍上人一〇二-一一三二)が融通念仏功徳についての啓示を受け、布教つとめた有様融通念仏霊験いくつか絵画化したのである諸本奥書によって正和三年一三一四)に二巻本として成立したことがわかるが、鎌倉期までさかのぼるものはまれで、米国クリーブランド美術館シカゴ美術館分蔵されている絵巻唯一知られているに過ぎなかった。国内存在する指定はいずれ南北朝末から室町期にかけてのもので、一本大阪大念仏寺明徳二年(一三九一良鎮発願にかかる板本、他はこれにもとづいた彩色本の清凉寺本および禅林寺本である。これに対して本図は他に例をみない掛幅形式で、しかも二巻本の絵巻にもとづいたものならば二幅になるところを絵巻の上下巻から六場面抽出して一幅仕立てられているところから、二巻本とは独立した性格をもつものとして注目される
 図様中央ひときわ大きく諸神名帳広げる毘沙門天囲んで念仏讃嘆する場面描かれる絵巻では上巻第六段に相当するが、小槌を手に俵に腰かける大黒天の姿や、荼吉尼天聖天は他に例をみないものである日本の神祇を人間の姿に描くのも珍しい。上辺阿弥陀来迎場面上巻第八段に相当し良忍入寂するところである。聖衆の数は十七尊、阿弥陀来如は半跏姿勢来迎印を結ぶ。左上上巻第五段にあたり鞍馬寺にて通夜念仏する良忍毘沙門天より融通念仏名帳授けられるところである。反対側の下辺上辺阿弥陀来迎図対照的に閻魔庁より蘇生する北白河下僧の妻の話が描かれている。この一段だけは下巻から採用されている。その上向かって右半は良忍のもとに阿弥陀如来来迎して融通念仏教えを示すところで、左半が、良忍のもとに青衣の僧に身を変えた毘沙門天訪れ念仏名帳に加名するところである。それぞれ上巻第二段四段相当する制作年代鎌倉時代最末期思われる南北朝期に入る可能性もある。



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