称謂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:52 UTC 版)
「正名」は「称謂」とも深く関わる。ここでいう称謂とは、爵位名称・官位名称・親族名称などの称号を中心とした、様々な事物の名称をさす。称謂は上述の名物学や礼の対象でもある。 江戸時代の徂徠学では、古代中国への憧憬や文人意識(例えば「一字姓」に象徴される)などから、日本の制度・事物の称謂を中国風に改める、という論が展開された。そのような徂徠学に対して、寛政期の朱子学者・尾藤二洲や菱川秦嶺は批判を与えつつ、各自の称謂論を展開した。以上ような背景もあり、江戸時代には称謂の書物が多数書かれた。その例として、太宰春台『親族正名』、尾藤二洲『称謂私言』、菱川秦嶺『正名緒言』、猪飼敬所『操觚正名』、伊藤東涯『刊謬正俗』、留守希斎『称呼辨正』などがある。
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