私鉄譲渡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/03 08:38 UTC 版)
一部車両は地方私鉄に譲渡されている。その概略は以下の通り。 861形 京福電気鉄道:867,875,877(3両) 野上電気鉄道:869,870,871,874(4両) 京福電気鉄道には福井支社(現えちぜん鉄道)へ譲渡され、同社のホクハ31形となって、主に元京王デハ2400形のホデハ261形と東西大手私鉄の小型車同士という組み合わせで使用された。両運転台構造であるが、片側は京王車の間接非自動加速、もう片側は京福福井オリジナル車の間接自動加速に対応する、異なる主幹制御器を装備していた。1974年の越前本線勝山駅 - 京福大野駅廃止時まで使用された。 野上電気鉄道では874の電装を解除し、台車を交換してクハ201形201として竣工、871,869は台車・主電動機および集電装置を他社からの譲受品に変更し、それ以外の電装機器はそのまま流用してモハ51形51,52として竣工した。 しかし、流用した電動機の調子が思わしくなく、しかも床下機器が阪神時代のままで他車と連結出来ない為、運用が限定されたものとなり、やがて次第に使用されなくなり、早くも1972年頃には休車となってしまった。結局、野上では殆ど使用される事なく、1974年に廃車解体された。 同時に入線した870は、車輌としては使用されず、他の3両とともに解体された。 881形 高松琴平電気鉄道:881,882,890,892 - 895,899 - 903,906,907,909,910(16両)→高松琴平電気鉄道30形電車(2代) 譲渡後、当初は志度線で使用されたが、志度線の1500V昇圧後全車長尾線で使用された。1976年12月26日に長尾線も1500Vに昇圧されたために、譲渡から約10年後の1977年1月17日付で全廃されたが、下回りは車体の数よりも多く導入され、元京急デハ230形の30形(3代)電動車等、長尾・志度線旧型車に多用された。現在も動態保存車等に使用されている。
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