石油中の不純物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/15 08:40 UTC 版)
石油は、基本的には様々な沸点を持つ炭化水素の混合物であるが、硫黄、窒素、酸素あるいはニッケル、バナジウムなどの金属元素を不純物として含有している。燃料油中のこれら不純物は大気汚染および燃焼設備の損傷劣化の原因となるので、不純物除去は石油精製の中でも重要な処理である。 原油を常圧蒸留装置、減圧蒸留装置で分離すると不純物も各留分に配分される。このとき沸点が高い留分ほど不純物の濃度が高くなる。また沸点の高い成分は分子量が大きく分子構造も複雑で脱硫反応が起こりにくい。これらの要因によって水素化脱硫装置の建設コスト、運転コストは、原料油が高沸点・重質であるほど大きくなる。
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